ラム

ラムは比較的新しいブランドであり、2010年にダッジから独立して誕生したばかりである。長い間、雄羊のシンボルはダッジが使用していたが、その力強さはピックアップトラックを専門とするブランドにぴったりだとしてラムに譲ることになった。すでに述べたように、ダッジはラムにシンボルを取られてしまった際、まったく新しいエンブレムを作らざるを得なかった。

ラム
ラム

ルノー

ルノーのエンブレムはもともと円形だったが、1923年に有名なダイヤ型に変更された。おそらく、クルマのフロントグリルにフィットするためであろう。1972年にはブランド名が削除され、ラインが太くなり、より目立つようになった。

2024年、EV化を象徴するものとしてレトロな2Dデザインに更新された。

ルノー
ルノー

ロールス・ロイス

ロールス・ロイスのエンブレムは当初、「R」が重なり合うだけのデザインだけだった。しかし、顧客はもっと目立つものを求めており、その1人であるモンタギュー卿は友人の彫刻家チャールズ・ロビンソン・サイクスにそのような装飾品のデザインを依頼した。モンタギュー卿は秘書兼愛人のエレノア・ソートンをモデルに選んだ。こうして生まれた初期の「スピリット・オブ・エクスタシー」は、彼女が唇に指を当て、ローブをはためかせている姿を描いている。

2020年には、若い世代の顧客を惹きつけ、高級ブランドとしてのイメージをより効果的に発信するために、エンブレムとスピリット・オブ・エクスタシーが新しいデザインに変更された。

ロールス・ロイス
ロールス・ロイス

ローバー

ローバー(Rover)には「船乗り」という意味もあり、その中でも特に有名なのがバイキングである。そのため初期のローバーのエンブレムには、兜をかぶったバイキングの立像が描かれていたが、やがて頭部のみに簡略化された。1929年には、バイキングのロングシップの正面図をあしらったデザインに変更された。

ローバー
ローバー

サーブ

グリペン(グリフィン)のエンブレムは、それまでの飛行機を描いたデザインに代わって1984年に初めて登場した。これは、スカニアとサーブの本拠地であるスコーネ地方とイェートランド地方の紋章から取られたものである。神話上の生き物であるグリペンは、用心深さを表していると言われている。

サーブ
サーブ

スコダ

スコダのエンブレムには、1923年以来、3枚の羽根のついた矢が描かれている。矢は動きを、羽根は自由を、そして羽根の「目」は精密さを表している。現在では緑色がスコダのイメージカラーとして知られているが、それは1990年以降のことである。

2022年には、2種類の緑色(エメラルドグリーンとエレクトリックグリーン)に変更された。スコダによると、この色はエコロジー、持続可能性、電動モビリティを表しているという。

スコダ
スコダ

記事に関わった人々

  • 執筆

    クリス・カルマー

    Kris Culmer

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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