駆け抜ける喜びは健在! BMW 330e プラグインHVへ英国試乗 改良でクラスベストへ

公開 : 2024.12.31 19:05

誕生50年を迎える3シリーズ 2024年に小改良 スポーツサルーンとして楽しめるHV バッテリーは19.5kWhへ増量 電気で最長101km走行可 駆け抜ける喜びは健在だと英編集部は評価

2025年で誕生50年を迎える3シリーズ

BMWは、3シリーズが半世紀でこれほど変化を遂げると想像していただろうか。2025年で、初代E21型が登場してから50年。これまで7世代を経て、合計1500万台以上が地球上を走り回ってきた。

3シリーズは、ドイツ・ミュンヘンの主力モデルとして、同社の成長を支えてきた。この上級クラスの、ベンチマーク的な存在にもなっている。

BMW 330e Mスポーツ(英国仕様)
BMW 330e Mスポーツ(英国仕様)

G20型の登場は2018年。最近まで、英国ではディーゼルエンジンを積んだ320dが定番の選択肢になっていた。だが2024年のアップデートで、この土地での販売は終了。それを補完する役目を負うのが、今回試乗したプラグイン・ハイブリッドの330eだ。

ちなみに現在の英国でのラインナップは、183psのマイルド・ハイブリッド、320iがエントリーグレード。直列6気筒で374psのM340i xドライブも選べる。

トリムグレードは、スポーツ、Mスポーツ、Mパフォーマンスの3段階。盤石なサルーンと、ステーションワゴンのツーリングが選べることに変わりはない。

G20型は、2022年に大々的なフェイスリフトを受けたが、2024年仕様では更にバンパーとサイドシルの形状を変更。ボディ塗装へ新色が登場し、新しいアルミホイールのデザインが追加された。

全体的なスタイリングは、3シリーズらしい。サルーンの場合、全長は4713mmで、全幅が1827mm、全高は1440mm。ホイールベースは先代のF30型より41mm長く、車内空間にはゆとりがある。

バッテリー19.5kWhへ増量 電気で最長101km走行可

プラグイン・ハイブリッドの330eでは、駆動用バッテリーの容量が倍増。19.5kWhを得て、最長101km、最高140km/hまで、電気で走れるようになった。充電能力も、11kWまで高められた。

エンジンは、183psを発揮する2.0L 4気筒ガソリンターボ。8速ATとの間に、108psの駆動用モーターが挟まれている。システム総合での最高出力は、293psとかなりパワフル。最大トルクは42.7kg-mとなる。

BMW 330e Mスポーツ(英国仕様)
BMW 330e Mスポーツ(英国仕様)

技術の進歩で小型化が進み、駆動用バッテリーの位置はリアシートの直下。40Lのガソリンタンクは、リアアクスルの直上だ。

また2024年仕様では、サスペンションとステアリングも変更を受けた。リアのストラットマウントが強化され、ダンパーとスプリングを再調整。快適性が追求された。

Mスポーツの場合、スポーツサスペンションと、バリアブルスポーツと呼ばれる可変パワーステアリングが装備される。ただし330eの場合、後者はオプション設定になる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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