旧車愛好家の「聖地」で眠る珍しい廃車 40選(前編) ジャンクヤード探訪記

公開 : 2024.12.28 18:05

ジャガーXJ(1984年)

大型ネコ科動物の群れはいかがだろうか。中央に陣取っているのは1984年型ジャガーXJシリーズ3で、その隣は1988年型XJ40だ。前には1983年のXJSと2002年のXタイプが並んでいる。これらはすべて部品取り車だが、フレンチレイク・オートパーツでは本稿執筆時点で、レストア可能なXJSを数台、ウェブサイトに掲載している。いずれもV12エンジン搭載で、価格は1台5500ドルだ。

ジャガーXJ(1984年)
ジャガーXJ(1984年)

フォード・ランチェロ(1959年)

「More than a car! More than a truck!(乗用車以上!トラック以上!)」と、1957年のフォード・ランチェロの広告キャンペーンでは宣言されていた。このクーペタイプの多目的車は、実に23年間にわたって生産され、その総生産台数は50万8355台に上る。この使い込まれたカスタム・ランチェロは、1959年に販売された1万4196台のうちの1台である。

フォード・ランチェロ(1959年)
フォード・ランチェロ(1959年)

リンカーン・セダン(1948年)

1948年型リンカーン・セダンの最高出力125psの4.8リッターエンジンは、アクセルをしっかりと踏み込むと、0-97km/h加速タイム18秒弱を達成でき、最高速度は137km/hに達した。重量4190ポンド(1904kg)のクルマとしては悪くない。もちろん、この個体はドア、アクスル、エンジン、そして内装のほとんどを失っているため、かなり軽くなっている。

リンカーン・セダン(1948年)
リンカーン・セダン(1948年)

マーキュリー・パークレーン(1958年)

1958年型のマーキュリー・パークレーンの巨大なトランクリッドを見てほしい。同ブランドのフラッグシップモデルにふさわしい特徴である。標準モデルよりも7インチ(約18cm)長いトランクを備えているのだ。

1958年に発表されたパークレーンは、1958年から60年、そして1964年から68年の2世代にわたって生産された。この個体は比較的良好な状態にあるが、それは2016年まで現役で走っていたからだろう。

マーキュリー・パークレーン(1958年)
マーキュリー・パークレーン(1958年)

トヨタ・セリカ(1973年)

フォードがファルコンをマスタングに変身させた成功例を見て、トヨタも同じ戦略を適用することを決めた。彼らはカリーナをスポーティーな2ドアボディに作り変え、セリカを誕生させた。こちらは1973年型で、大ヒットを飛ばしたが、同時代のセリカのほとんどと同様に急速に劣化してしまった。

トヨタ・セリカ(1973年)
トヨタ・セリカ(1973年)

マーキュリー・モントレー(1955年)

1955年型マーキュリー・モントレーワゴンのフロントタイヤを見てほしい。すり減ってトレッドの跡形もない。この美しいクルマを自宅に持ち帰るために2845ドルを支払った購入者はわずか1万1968人だったため、非常に珍しい個体だ。さらに驚くべきことは、この個体には入手困難なスペアパーツがまだたくさん残っていることだ。テールゲートが落ちてしまう前に、誰かが回収してくれることを祈ろう。

マーキュリー・モントレー(1955年)
マーキュリー・モントレー(1955年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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