「一体感」を増すボディロール アリエル・ノマド 2でクリスマスツリーを運ぶ(2) 猛烈な中毒性

公開 : 2024.12.24 19:06

離島へクリスマスツリーを運ぶのに最適かも?

小さな礼拝堂までは、クルマでたった1分。1850年代に建築され、最盛期には400人の信者が集うこともあったとか。ハッチソンが訪れた頃には、火災に見舞われた学校の臨時教室になっていたようだ。

現在は、アーティストのマッキンタイア夫妻が暮らしている。玄関先へ続く道には、マチェアと呼ばれる草が生えている。タイヤに張り付いた砂を、ブラシのように落としてくれた。ノマド 2は、この島へクリスマスツリーを運ぶのに最適かもしれない。

スコットランド・ティリー島の旧礼拝堂まで運ばれるクリスマスツリー
スコットランド・ティリー島の旧礼拝堂まで運ばれるクリスマスツリー

マッキンタイア夫妻は、手作りの焼き菓子と温かいお茶で歓迎してくれた。妻のクリスティンは子供の頃、ここの日曜学校に通っていたという。夫のマットは、1998年に現状を確かめることなく、この建物の購入を決めたらしい。

「状態を見て泣きましたよ。床は砂まみれで、ウサギの骨やボートのオールなどが散らばっていました」。今では、天国のように美しい海岸線を見渡せる、コテージ兼アトリエになっている。

筆者には大切な義務がある。マットと彼の孫のマシュー、筆者の3人で、ノマドからノルウェー・スプルースを降ろす。かつての礼拝堂へ運び、窓辺に飾った。樹木の生えていないティリー島に、今年もクリスマスツリーがやって来た。

100年前に、ハッチソンが書き残している。「揺れる緑の枝がドアから入ってくると、大騒ぎになりました。大きな赤ちゃんのように、木は3人の少年の腕に抱かれて運び込まれ、壁のそばの座席へ載せられました。心地よい新鮮な香りを放ちながら」

アリエル・ノマド 2(英国仕様)のスペック

英国価格:8万9239ポンド(約1740万円)
全長:3220mm
全幅:1850mm
全高:1420mm
最高速度:215km/h
0-100km/h加速:3.4秒
燃費:−km/L
CO2排出量:−g/km
車両重量:715kg
パワートレイン:直列4気筒2267cc ターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:309ps/5950rpm
最大トルク:52.7kg-m/2850rpm
ギアボックス:6速マニュアル(後輪駆動)

旧礼拝堂で飾られたクリスマスツリーと、アリエル・ノマド 2
旧礼拝堂で飾られたクリスマスツリーと、アリエル・ノマド 2

記事に関わった人々

  • 執筆

    リチャード・ウェバー

    Richard Webber

    英国編集部ライター
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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