サーキットで秘めた魅力を引き出せるエメヤ

電気的に再現されたシフトチェンジを、誰もが褒める。レーンは、サーキットでは本当に魅力度が増すと話すが、筆者も同意見。擬似的にギアを選び、人工的なサウンドを聞くことは、タイヤの状態を察知する手がかりになる。

車重は軽くないが、サーキットですぐにタイヤがダレるわけではない。パワートレインも、オーバーヒート状態になるわけではない。お昼に充電する必要はあったが、それは6名が積極的に乗っていたことの証しでもある。

ロータス・エメヤ S(英国仕様)
ロータス・エメヤ S(英国仕様)

バッテリーEV勢としては、4ドアサルーンのロータス・エメヤもある。アイオニック5 Nより車重は更にかさみ、サーキットでの評価は不利に思える。

それでも、2024年に試乗した数多くの中で特段の記憶を残したからこそ、BBDC選手権へノミネートしている。走り出してみれば、そんな懸念を見事に払拭してくれた。

「サーキットの方が、秘めた魅力を引き出せるかも。ステアリングが凄く正確。グリップとトラクションは秀抜で、姿勢制御も素晴らしいですよ。ブレーキを引きずりながらコーナーへ侵入すると、安定性の高さを実感します。何周でも楽しめました」

というレーンの発言を聞き、フランケルも続ける。「目指した場所へ疾走するような能力は、本当に素晴らしいね」。彼にとっても、うれしい誤算だったという。

この続きは、BBDC 2024(5)にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・プライヤー

    Matt Prior

    英国編集部エディター・アト・ラージ
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 撮影

    ジャック・ハリソン

    JACK HARRISON

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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