【チルいエクストレイルが登場】日産が東京オートサロン2025に出展する3台のカスタムカーを公開!

公開 : 2024.12.24 15:00

ディザスター・サポート・スペック

日産ではキャラバンの可能性を追求すべく、2021年のTASから毎年カスタマイズドモデルを出展している。今回は第5弾として、災害時に備える支援車両を提案する。2024年のTASに出展した『ディザスター・サポート・モバイルハブ』は防災というコンセプトが市場から注目され、TAS後に多くの自治体や企業から問い合わせや視察があった。

そこで今回の『ディザスター・サポート・スペック』(DISASTER SUPPORT SPEC.)では、実際に購入、実現できる『備えるキャラバン』をコンセプトに、実用を見据えて進化させた。ふだんは本社で日常使いに活用し、有事があったら災害用パックや備品を搭載して2名で現地入りし、被災した支店の活動再開をサポート。車内で寝泊まりや食事、事務作業ができ、積載した『ポータブルバッテリー ・フロム・リーフ』を活用してネットを繋ぎ情報収集や会議を行う。

備えるキャラバンをコンセプトとした『ディザスター・サポート・スペック』を提案。
備えるキャラバンをコンセプトとした『ディザスター・サポート・スペック』を提案。    田中秀宣

ベース車は、キャラバン・プレミアムGX(ディーゼル/4WD)。日常使いを考慮して派手すぎないボディカラーとするが、内外装にオレンジ色をアクセントに用いている。ルーフにはソーラーパネルやスターリンクアンテナも備わる。

有事の際に数日間は災害支援活動が可能

セカンドシート部には車外に展開可能なスライド棚(200kgまで積載可能)を装備し、車外へ引き出せば室内はオフィス空間となる。ラゲッジスペースの棚は天板を展開すればベッドとなり、ラゲッジフロアには重い荷物の移動や積みおろしに便利な低抵抗素材を採用している。

さらに、スライドドアガラスにはサイネージモニターを設置して最新情報を発信し、着替えが可能な折りたたみ個室も積載している。こうした装備により、有事の際に数日間は災害支援活動が可能だという。

スライド棚を車外へ引き出せば、室内はオフィス空間となる。
スライド棚を車外へ引き出せば、室内はオフィス空間となる。    田中秀宣

日産では、これらのカスタマイズを新車だけでなく、中古車や既販車に対しても対応し、キャラバンの可能性を市場にアピールする。対象顧客は法人や自治体が主となるが、防災意識の高い個人ユーザーもターゲット層に入る。

東京オートサロンというと派手なカスタマイズモデルが主役となるが、こうした『いざという時に使える、実売を見据えたモデル』の出展も、今後は増えていくのかもしれない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    篠原政明

    Masaaki Shinohara

    1958年生まれ。某自動車雑誌出版社をめでたく? 卒業し、フリーランスのライター&エディターに。この業界に永くいるおかげで、現在は消滅したものを含めて、日本に導入されている全ブランドのクルマに乗ってきた……はず。クルマ以外の乗りものもけっこう好きで、飛行機や鉄道、さらには軍事モノにも興味があるらしい。RJC会員。
  • 撮影

    田中秀宣

    写真が好きで、車が好きで、こんな仕事をやっています。
    趣味車は89年式デルタ・インテグラーレ。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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