英国流「華やかさ」をプラス! ランドローバー・ディスカバリー 4  UK中古車ガイド 多能さで魅了

公開 : 2025.01.10 19:05

新車時代のAUTOCARの評価は?

美しい外観を得ただけではない。改善する余地があった部分にも、巧みに対処されている。普段使いでの動的能力を高め、洗練性を加え、運転のしやすさを向上。ディスカバリーの果たせる役割を、ランドローバーは拡大させた。

機能性は従来どおり。オンロードでのマナーが良くなったことで、更に魅力的なモデルになったといえる。(2009年8月12日)

ランドローバー・ディスカバリー 4(2009〜2016年/英国仕様)
ランドローバー・ディスカバリー 4(2009〜2016年/英国仕様)

オーナーの意見を聞いてみる

チャーリー・ニフトン氏

「仕事で移動式トイレのトレーラーを運ぶ目的で、2015年式のディスカバリー 4を購入しました。フェイスリフト後のモデルです。ちなみに、2016年式も2台所有しています。新しいディスカバリー 5も、1台あります」

ランドローバー・ディスカバリー 4(2009〜2016年/英国仕様)
ランドローバー・ディスカバリー 4(2009〜2016年/英国仕様)

「牽引能力が素晴らしく、3t以上あるトレーラーを定期的に引っ張らせますが、パワーは充分。トランスミッションも滑らかに動いてくれ、頼もしいです」

「ダッシュボードの警告灯は、何度も点灯しています。EGRバルブの故障に、吸気マニホールドのヒビ割れなどは定番でしょう。別のディスカバリーですが、20万kmでクランクシャフトが折れたことも。修理に1万ポンド(約195万円)も払いましたよ・・」

購入時に気をつけたいポイント

エンジン

アイドリング時のノイズが大きく、クランクシャフトの不調には気付きにくい。少しでも怪しいと感じたなら、早めに点検を受けた方が無難だろう。折れてしまうと、エンジンの載せ替えが必要になる。

吸気マニフォールドは割れがち。高速道路の速度域で、セーブモードに切り替わらないか確かめたい。排気ガス再循環(EGR)バルブも不調になりがち。交換はボディを浮かせる作業になり、小さくないコストがかかる。無効にし、プレートで塞ぐのも一手。

サスペンション

ランドローバー・ディスカバリー 4(2009〜2016年/英国仕様)
ランドローバー・ディスカバリー 4(2009〜2016年/英国仕様)

エアサスペンションの故障は珍しくない。ボディが不自然に傾いていないか、周囲を良く観察したい。エアコンプレッサーが不調になると、異音がする。フロントロア・コントロールアームは、8万km毎での交換が必要になるようだ。

トランスミッション

ATフルードとフィルターの定期的な交換は不可欠。ディファレンシャルなども含めて、不自然な黒いシミがないか観察したい。

ボディ

ボディに擦り傷が目立つ場合は、オフロードで積極的に乗られてきた証拠。下側に潜って、サビや凹みがないか観察したい。

知っておくべきこと

英国仕様では、ディスカバリー 4には3種類のトリムグレードが設定されていた。ベースグレードがGS。その上に、XSとHSEが続いた。

2012年には、ディスカバリー発売25周年を記念した、HSEラグジュアリーが登場。シルバーのルーフレールと、ブラックのトリム類が差別化のため与えられている。

ランドローバー・ディスカバリー 4(2009〜2016年/英国仕様)
ランドローバー・ディスカバリー 4(2009〜2016年/英国仕様)

グラファイトとランドマークというトリムグレードも、モデル末期に追加された。後者は、ヘッドレスト内にモニターが仕込まれ、豪華なレザーで内装が仕立てられている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    サム・フィリップス

    Sam Phillips

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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