2015年1月 自動車販売台数ランキング
2015.02.06
新車販売は前年同月比で2桁減。駆け込み需要の反動減が拡大
多くの日本の自動車メーカーが2015年度の生産・販売計画を前年比でマイナスになると発表しているが、その弱含みの傾向は1月の新車販売成績でも明確に示された。自動車業界団体がまとめた2015年1月の全体での国内新車販売は前年同月比19.1%減の40万1360台で、2カ月ぶりのマイナス。カテゴリー別では登録車が同18.9%減の23万7170台と6カ月連続での前年割れで、軽自動車は同19.4%減の16万4190台と2カ月ぶりに前年を下回った。市場動向について業界団体の関係者は「前年は消費税増税前の駆け込み需要が大いに伸びた時期なので、マイナス幅の拡大はやむを得ない。軽自動車は前年よりマイナスながら、過去2番目の高水準を達成している。ただし、増税後の買い控えが予想以上に長引いているのは事実で、販売台数としては一昨年のエコカー補助金終了に伴う反動減時に近いレベル。今後はエコカー減税の基準の厳格化や軽自動車税の増税などが控えており、予断を許さない状況」と解説した。
車名別ランキングでは多くの車種が前年割れとなるなか、トヨタ・アクアが同12.7%減ながら1万9968台を記録して2カ月ぶりの首位に返り咲く。続く第2位には昨年12月にN-BOXスラッシュを発売した効果で同19.9%増を達成したホンダN-BOXが位置。第3位には前月から7ランクの大幅アップで日産デイズが入った。トップ10を一覧すると、軽自動車が6車種で残り4車種は登録車。この比率になるのは2カ月ぶりである。注目の新型車では、8代目に移行したスズキ・アルトが第10位、マツダ・デミオが第11位、ダイハツ・ウェイクが第20位にランクイン。発売1カ月の受注台数が月販目標の約5.5倍を達成した新上級コンパクトキャブワゴンのトヨタ・エスクァイアは第23位、同じく月販目標の約3.3倍を達成した新ハイブリッドセダンのホンダ・グレイスは第29位に入った。ちなみに、昨年12月にリリースされた新型燃料電池車のトヨタMIRAIは、発売1カ月の受注台数が約1500台に到達。2015年末までの販売目標である400台を大きく上回ったために、急遽増産体制をとることとなった。
2014年1月 車名別乗用車販売台数ランキング
メーカー | モデル | 販売台数 | |
1 | トヨタ | アクア | 19,968 |
2 | ホンダ | フィット | 11,628 |
3 | トヨタ | プリウス | 11,206 |
4 | 日産 | ノート | 9,951 |
5 | マツダ | デミオ | 8,864 |
6 | トヨタ | ヴォクシー | 7,329 |
7 | トヨタ | カローラ | 6,861 |
8 | 日産 | セレナ | 6,552 |
9 | ホンダ | ヴェゼル | 6,451 |
10 | トヨタ | ハリアー | 5,422 |
11 | トヨタ | ヴィッツ | 5,337 |
12 | トヨタ | エスクァイア | 5,301 |
13 | トヨタ | ノア | 4,392 |
14 | 日産 | エクストレイル | 3,922 |
15 | ホンダ | フリード | 3,911 |
16 | スバル | インプレッサ | 3,739 |
17 | ホンダ | グレイス | 3,667 |
18 | トヨタ | クラウン | 3,369 |
19 | トヨタ | パッソ | 3,109 |
20 | マツダ | CX-5 | 3,059 |
21 | トヨタ | スペイド | 2,937 |
22 | ホンダ | ステップワゴン | 2,748 |
23 | スズキ | ソリオ | 2,564 |
24 | スズキ | スイフト | 2,525 |
25 | スバル | レヴォーグ | 2,485 |
26 | マツダ | アクセラ | 2,333 |
27 | スバル | フォレスター | 1,812 |
28 | スバル | レガシィ | 1,666 |
29 | トヨタ | ポルテ | 1,650 |
30 | 日産 | マーチ | 1,610 |
輸入車も反動減。2ヶ月振りに前年割れ。
輸入車の新車販売も反動減が出た。外国メーカー車の新規登録台数は同14.5%減の1万7179台と、2カ月ぶりに前年割れとなる。ただし、国内の登録車販売に占めるシェアは1月としては過去最高の7.2%を記録し、外国メーカー車人気の底堅さを見せた。JAIA関係者は、「400万円以上の車種の販売は堅調なので、これで新車販売の約6割を占める400万円未満クラスが回復すれば、数字はもっとよくなるはず。とはいえ、3月までは前年が高水準なので、プラスに転じるのは難しそう」と市場を分析する。一方、目立った新型車がなかった日本メーカー車は同28.9%減の3650台にまで落ち込み、輸入車全体でも同17.4%減の20万829台にとどまった。
ブランド別成績では、新型CクラスやGLAクラスなどの販売が好調なメルセデス・ベンツが同12.8%増の4556台を達成して2カ月ぶりの首位につく。2月には新型Bクラスも発売されたので、勢いはさらに増しそうだ。第2位には同35.8%減で首位を明け渡したフォルクスワーゲンが位置。続く第3位には同19.9%減のBMWが、第4位には同15.0%減のアウディが入った。ドイツ四天王以外では、ジープが同28.2%増、ルノーが同2.1%増、ポルシェが同12.1%増の好セールスを記録した。
2015年1月 車名別輸入車新規登録台数ランキング
1 | メーカー | 1月 | 2015年累計 |
2 | Mercedes-Benz | 4,556 | 4,556 |
3 | VW | 3,760 | 3,760 |
4 | BMW | 2,186 | 2,186 |
5 | Audi | 1,822 | 1,822 |
6 | BMW MINI | 1,064 | 1,064 |
7 | Volvo | 645 | 645 |
8 | Jeep | 454 | 454 |
9 | Renault | 345 | 345 |
10 | Porsche | 315 | 315 |
11 | Peugeot | 293 | 293 |
12 | Fiat | 288 | 288 |
13 | Ford | 285 | 285 |
14 | Alfa Romeo | 182 | 182 |
15 | Land Rover | 159 | 159 |
16 | Citroen | 97 | 97 |
17 | Maserati | 68 | 68 |
18 | Ferrari | 66 | 66 |
19 | ABARTH | 58 | 58 |
20 | Jaguar | 56 | 56 |
21 | Cadillac | 49 | 49 |
22 | Chevrolet | 41 | 41 |
23 | DS | 38 | 38 |
24 | smart | 37 | 37 |
25 | Chrysler | 31 | 31 |
26 | Lotus | 27 | 27 |
27 | BMW Alpina | 25 | 25 |
28 | Bentley | 23 | 23 |
29 | Dodge | 18 | 18 |
30 | Lamborghini | 13 | 13 |
31 | Rolls Royce | 13 | 13 |
32 | Mclaren | 8 | 8 |
33 | Aston Martin | 6 | 6 |
34 | Pontiac | 3 | 3 |
35 | Rover | 3 | 3 |
36 | Lancia | 2 | 2 |
37 | GMC | 1 | 1 |
38 | Hummer | 1 | 1 |
39 | Hyundai | 1 | 1 |
40 | Kia | 1 | 1 |
41 | DAEWOO | ||
42 | Morgan | ||
43 | Opel | ||
44 | RUF | ||
45 | Others | 72 | 72 |
合計 | 20,829 | 20,829 |