鍵を手放したくない…! 2024年長期テストで最も好印象だったクルマ 8選

公開 : 2024.12.31 06:25

2024年にAUTOCAR英国編集部が長期テストを実施した20台超のクルマのうち、特に印象的だった8台を紹介する。いつもは辛口の記者たちが返却を渋ったクルマは、スーパーカー、ワゴン、ミニバンなど多種多様だ。

長期テストでしか分からないことがある

この1年間で、AUTOCAR英国編集部は20台以上のクルマで長期間のロードテストを実施してきた。

車種はクルーザー、フラッグシップスポーツカー、そしてミニバンなど多種多様で、厳冬から夏の照りつける太陽の下まで、さまざまな条件下を走り続けた。

長期間乗り続けることで、良いところも悪いところも理解できる。英国編集部推薦の8台を紹介したい。
長期間乗り続けることで、良いところも悪いところも理解できる。英国編集部推薦の8台を紹介したい。

その中で、特に優れた性能を発揮したのはどのモデルなのか。そして、テストを終えて手放すときに惜しく思えたのはどのクルマだったのか。今回は、英国編集部の2024年の長期テストで最も優れていたクルマを8台、各記者の推薦文とともに紹介したい。

マセラティMC20

マセラティの “パーティー” に参加することができたのは、ほんの数人だった。

MC20は、オフィスの駐車場に10分も停めているうちに、編集部員の誰かが「今夜どうしても必要なんだ」という “適当な理由” を見つけて乗ろうとするクルマだった。「ブレコン・ビーコンズ国立公園の向こう側で急用ができた」とか、「ステルヴィオ峠の先に財布を忘れてきた」などと言う。

マセラティMC20
マセラティMC20

不運なことに、何人かはオフィスに取り残されることになった。

レイチェル・バージェス記者は、ISOFIXマウントがなかったためにイタリアンスーパーカーを思う存分走らせることができなかった。「3歳児がチャイルドシートにシートベルトで固定されているのは法律上問題があるため、不可能だった」

ジャック・ウォリック記者にはそのような道徳的な問題はなかったが、チャンスに恵まれなかった。「ツインターボV6エンジン搭載のスーパーカーがあるのは珍しいことだ。僕が試乗したいと思っても、いつも誰かが乗っていた」

マット・プライヤー記者は、MC20だけでなく、その最も近いライバルであるマクラーレンアルトゥーラに乗る機会も逃したことで、世界で最も運のない男であることを証明した。幸いにも、フェラーリ12チリンドリを運転したのが編集部員の中で彼だけだったことは、いくばくかの慰めになるだろう。

英国編集部のスタッフは皆、スーパーカーに乗りたいと、まるで小学生のように言い争っていた。その傍らで、真面目なジェームズ・アトウッド記者は1人、改良型のポールスター2が本当に前モデルよりも良くなっているのかを確かめることができず、苛立ちを感じていた。

「マイナーチェンジ前のバージョンを運転したので、改良がどれほど徹底的に行われたのか、日常的に使える最高のEVの1台がどれほど良くなったのかを確かめたかった」と彼は嘆いた。他の皆は最高速度320km/h、ミドエンジンの2台のモンスターと過ごした日々を写真で振り返り、感嘆の声を上げた。ふん、アトウッド君は先生のお気に入りか。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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