【2カ月連続での前年実績割れ】2024年12月期の新車販売台数 2024年通期のデータも出揃う

公開 : 2025.01.07 06:45

12月度と通期の数字をどうみるか

2024年12月期の新車販売について業界団体の関係者は、「トヨタダイハツが認証試験不正で一時生産を停止していた車種の生産を再開するとともに人気車の受注残の改善を図り、また最新法規に合わせて安全性を強化したの改良モデルの発売が進んでいることから、12月期の新車販売はプラスを回復すると思われたが、実際は登録車と軽自動車ともに前年実績を下回ってしまった。リバウンド消費が完全に一巡したこと、そして物価高が賃金上昇を上回って消費者の節約志向が高まっていることなどが、新車販売に波及した模様」と示唆。

また2024年度に関しては、「半導体など部品の供給不足の解消による新車供給の回復はあったものの、認証試験不正の相次ぐ発覚とそれに伴う生産・出荷停止もあり、2024年度は2年ぶりに前年実績割れ、しかも大台の500万台を50万台以上も下回る結果となった」と解説する。

販売好調の三菱デリカミニ。
販売好調の三菱デリカミニ。    神村聖

今後については、「新車の需要は新型車を中心に底堅く、また政府は個人消費が回復基調にあると公表していることから、2025年度の新車販売は改善する可能性もある。

ただし、物価高が賃金上昇を上回る状態は継続しており、またEVシフトの鈍化も顕著になっていることから、新車販売市場は楽観できない状況が続く。ホンダ日産自動車・三菱自動車の提携に伴う新車供給の行方も、新車販売の成績に影響してくるだろう」と予測した。

記事に関わった人々

  • 執筆

    大貫直次郎

    Naojiro Onuki

    1966年型。早稲田大学卒業後、自動車専門誌や一般誌などの編集記者を経て、フリーランスのエディトリアル・ライターに。愛車はポルシェ911カレラ(930)やスバル・サンバー(TT2)などのほか、レストア待ちの不動バイク数台。著書に光文社刊『クルマでわかる! 日本の現代史』、アシェット・コレクションズ・ジャパン刊『国産名車コレクション』シリーズなど。
  • 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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