【2026年市場投入】ホンダ、CES2025でゼロ・プロトタイプ2台を世界初公開!

公開 : 2025.01.08 04:05

ホンダはCES2025において、2026年に市場投入を開始するEV『ホンダ・ゼロ・サルーン』と『ホンダ・ゼロSUV』のプロトタイプ、これらに搭載する独自のビークルOS『アシモOS』などを発表しました。篠原政明がその概要を解説します。

グローバル市場に投入開始するゼロ・シリーズ

1月7日(米国現地時間)、ホンダは、米国ネバダ州ラスベガスで開催されている『CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)2025』において、2026年にグローバル市場への投入を開始するEV『ホンダ・ゼロ・サルーン(0 SALOON)』と『ホンダ・ゼロSUV』のプロトタイプや、これらに搭載する独自のビークルOS『アシモOS』などを発表した。

まずは『ホンダ・ゼロ・サルーン』。昨年のCESで公開されたコンセプトモデルのデザインをそのままに、2026年の販売に向けて進化させたプロトタイプである。ただし、コンセプトモデルではガルウイング式だったドアは、普通のスイング式に変更されたようだ。低全高でスポーティなスタイルながら、外観からは想像できないほどの広い室内空間を両立している。

ホンダがCES2025で『ゼロ・サルーン』(上)と『ゼロSUV』(下)のプロトタイプを発表。
ホンダがCES2025で『ゼロ・サルーン』(上)と『ゼロSUV』(下)のプロトタイプを発表。    本田技研工業

新開発のEV専用アーキテクチャーをベースに、ホンダ・ゼロ・シリーズの開発アプローチである『Thin, Light, and Wise(薄い、軽い、賢い)』を具現化する数々の次世代技術を搭載している。

会場では、ホンダが世界で初めて実用化した自動運転レベル3技術に裏打ちされる信頼性の高い自動運転技術や、後述するアシモOSによりユーザー一人ひとりに『超・個人最適化』された移動体験など、ゼロ・サルーンにおける『Wise』の一端を紹介する。

2030年までに全世界で7モデルを投入予定

もう1台、『ホンダ・ゼロSUV』は中型SUVのプロトタイプだ。昨年のCESで公開されたコンセプトモデル『スペースハブ』の考え方を踏襲し、『Thin, Light, and Wise』のアプローチをゼロSUVに適用して、空間の広さを一層拡張し、開放的な視界と自由度の高い広々とした居住空間を実現している。

こちらもさまざまな次世代技術を搭載。さらに、ホンダ独自のロボティクス技術で培った、3次元ジャイロセンサーを用いた高精度の姿勢推定と安定化制御などにより、SUVらしくさまざまな路面において安心で意のままのダイナミクスを実現する。

2026年前半にゼロSUVを先に発表。これは市場ニーズを考慮した選択だ。
2026年前半にゼロSUVを先に発表。これは市場ニーズを考慮した選択だ。    本田技研工業

ゼロSUVの量産モデルは2026年前半に、ゼロ・サルーンの量産モデルは2026年(SUVより少しあとになる予定)に、まず北米市場に投入される。その後、どちらも日本や欧州などグローバルへの展開を予定している。

ホンダのEVは、この2台を皮切りに、2026年にエントリーSUV、2027年に3列大型SUV、2028年にコンパクトSUV、2029年にスモールSUV、そして2030年にはコンパクトセダンと、2030年までに全世界で7モデルを投入する予定だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    篠原政明

    Masaaki Shinohara

    1958年生まれ。某自動車雑誌出版社をめでたく? 卒業し、フリーランスのライター&エディターに。この業界に永くいるおかげで、現在は消滅したものを含めて、日本に導入されている全ブランドのクルマに乗ってきた……はず。クルマ以外の乗りものもけっこう好きで、飛行機や鉄道、さらには軍事モノにも興味があるらしい。RJC会員。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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