最も人気の高いアメ車は? 米国の歴代ベストセラー車 トップ30(前編) トレンドにも大きく影響

公開 : 2025.01.11 18:05

21位:フォード・サンダーバード(443万8000台)

伝説の「Tバード」は1955年から2005年まで11世代にわたって生産され、その間に1997年から2002年までの短い中断を挟んでいる。サンダーバードは、パーソナル・ラグジュアリーカー(個人向けの高級車)という新たな市場セグメントを米国で形成した。

サンダーバードは快適性と利便性を重視しているが、初期モデルには強力なV8エンジンが搭載されている。ポップカルチャーにも頻繁に登場したことで、文化的意義も高まっていった。

21位:フォード・サンダーバード(443万8000台)
21位:フォード・サンダーバード(443万8000台)

20位:シボレー・カプリス(463万台)

このフルサイズ車は、1965年から1996年まで北米で生産されたが、GMのオーストラリア子会社ではホールデン・カプリスとして生産が続けられた。カプリスはアメリカンポップカルチャーの象徴であり、米『モータートレンド』誌のカー・オブ・ザ・イヤーを1977年と1991年の2度受賞している。

初期のモデルは、シボレーが生産したクルマの中でも最大級の大きさであった。フルサイズ車の需要が高かった1960年代から1970年代初頭にかけて、特に販売が好調であった。

20位:シボレー・カプリス(463万台)
20位:シボレー・カプリス(463万台)

19位:ポンティアック・グランダム(466万7000台)

ポンティアック・グランダムは、前述のフォード・サンダーバードと同様に、米国に新たな市場セグメントをもたらした。それは「ラグジュアリー・パフォーマンス・クーペ」である。高級車とスポーツカーの両方の特徴を取り入れることで実現したものだ。これは輸入車では一般的な組み合わせであったが、当時の米国車にはほとんど見られなかった。

グランダムは、その方程式を正しく見出し、ポンティアックのベストセラー車となった。 特に後期モデルは、手頃な価格のコンパクトカーにスポーティーな要素を取り入れたことで大成功を収めている。1973年に生産開始し、2005年にその幕を閉じた。

19位:ポンティアック・グランダム(466万7000台)
19位:ポンティアック・グランダム(466万7000台)

18位:フォード・モデルA(485万8000台)

フォードの名車、モデルT(T型フォード)の後継車として1927年から1932年のわずか6年間だけ生産された。この間、モデルAはスポーツクーペからトラックまで、非常に多様なボディスタイルが用意されていた。

モデルAは、フロントのセーフティガラスをはじめ、今日我々が知る標準的な運転装置など、数々の革新をもたらした。前身のモデルTと同様に、驚異的な成功を収めた1台である。

18位:フォード・モデルA(485万8000台)
18位:フォード・モデルA(485万8000台)

17位:フォードLTD(553万台)

1965年から1986年まで生産されたLTDは、当初はギャラクシーの最高級仕様であったが、その後独自のモデルラインとなった。生産期間の大半において、フォードが販売する中で最も大きく、最も豪華なクルマであった。

LTDが人気を博した主な理由は、通常はもっと高価なリンカーンやマーキュリーのモデルにしかないオプションや機能が備わっていたことである。基本的には、フォードのボディに豪華なマーキュリーのインテリアを付けたものと言える。

17位:フォードLTD(553万台)
17位:フォードLTD(553万台)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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