【3台のA110がブースを彩る】フランス車インポーター唯一の出展はアルピーヌ!

公開 : 2025.01.12 06:05

東京オートサロン2025にフランス車のインポーターとして唯一出展したのがアルピーヌです。3台のA110を中心にアクセサリーパーツなども展示しました。篠原政明がレポートします。

全日本ジムカーナ選手権チャンピオンマシンも展示

東京オートサロン2025(以下、TAS2025)にフランスのインポーターとして唯一出展したのがアルピーヌ。3台のA110を中心にアクセサリーパーツなども展示した。

どれも同じアルピーヌA110だが、一目でそれぞれが違うと分かる。まず目をひくのが、A110らしからぬ? 派手なカラーリングのA110R。それもそのはず、これはJAF全日本ジムカーナ選手権において、山野哲也選手が2024シーズンのチャンピオンを獲得したマシンなのだ。会場では、山野哲也選手によるアルピーヌ・スペシャルトークショーも実施された。

東京オートサロン2025にフランスのインポーターとして唯一出展したアルピーヌ。
東京オートサロン2025にフランスのインポーターとして唯一出展したアルピーヌ。    山田真人

そして、A110 チュリニ(TURINI)。かつて初代A110が活躍したモンテカルロ・ラリー(当時の呼称)のコースでもある峠の名をサブネームに持つこのA110は、走行性能と日常での使い勝手を両立したモデルだ。F1などで培われたエアロダイナミクスと、カーボンパーツの多用による軽量化、そして専用のエアロキットなどを備えている。他では見られない、マットブルーのボディカラーとルーフのカーボンなどが鮮烈だ。

もう1台は、ダークグレーメタリックのA110GT。300ps仕様エンジンを搭載し、現行のA110ラインナップでは中核グレードとなる。また、アルピーヌ・レーシングの技術を注入したOZ製の軽合金鍛造ホイールや、アクラポヴィッチ製のチタンマフラーなどのアクセサリーパーツも展示された。

今後のアルピーヌの展開は?

現在、日本で販売されているアルピーヌは、このA110のみ。だが本国フランスでは、昨年6月にアルピーヌ初のBEV(バッテリー電気自動車)となる『A290』が発表された。アルピーヌ・ジャポンでも、A290の日本導入を検討しているという。

BEVとして復活したルノー5(サンク)Eテック・エレクトリックをベースに、全長4m足らずのコンパクトなFWDのBEVは、最高出力が180〜220hp、最大トルクが286〜300Nmを発生。アルピーヌらしいパフォーマンス、敏捷性、ライトウエイトの3要素を備えているという。アルピーヌ・ジャポンから正式なアナウンスはないが、年内には日本に導入される可能性もありそうだ。

昨年6月に発表されたアルピーヌ初のBEV、『A290』。
昨年6月に発表されたアルピーヌ初のBEV、『A290』。    アルピーヌ

また、アルピーヌの親会社であるルノーも、前述の5Eテック・エレクトリックをはじめ、4(キャトル)Eテック・エレクトリックやトゥインゴEテック・エレクトリック(プロトタイプ)、そしてWRCで活躍した5ターボをオマージュした『5ターボ3E』など、さまざまなBEVを発表している。

これらのどのモデルが、いつごろ日本に導入されるかは本国次第のようだが、Eモビリティの先駆者としてBEV戦略を展開するルノーと、その傘下にあるアルピーヌ。次なるモデルの日本デビューに期待したい。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    篠原政明

    Masaaki Shinohara

    1958年生まれ。某自動車雑誌出版社をめでたく? 卒業し、フリーランスのライター&エディターに。この業界に永くいるおかげで、現在は消滅したものを含めて、日本に導入されている全ブランドのクルマに乗ってきた……はず。クルマ以外の乗りものもけっこう好きで、飛行機や鉄道、さらには軍事モノにも興味があるらしい。RJC会員。
  • 撮影

    山田真人

    Makoto Yamada

    1973年生まれ。アウトドア雑誌編集部からフリーランスカメラマンに転身。小学5年生の時に鉄道写真を撮りに初めての一人旅に出たのがきっかけで、今だにさすらいの旅をするように。無人島から海外リゾート、子どもからメガヨットと幅広い撮影ジャンルを持つ。好きな被写体は動くものと夕陽。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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