【激戦区で敢えて勝負】BYDの新クロスオーバーSUV、シーライオン7を初公開!

公開 : 2025.01.13 07:05

BYDは東京オートサロン2025において今春発表予定のクロスオーバーSUV、『シーライオン7』と、特別限定車『シール・エディションペールグリーン』をお披露目しました。内田俊一がレポートします。

本国ではファミリー向けSUV

BYDは東京オートサロン2025において今春発表予定のクロスオーバーSUV、『シーライオン(Sea Lion)7』と、特別限定車『シール・エディションペールグリーン』をお披露目した。

シーライオン7は、全長4830mm、全幅1925mm、全高1620mm、ホイールベース2930mm(以上参考値)と、メルセデス・ベンツGLCクーペなどに近いサイズのBEVだ。現在公開されているモーターの出力トルクはフロント160kW/310Nm、リア230kW/380Nmである。

今春発表予定のクロスオーバーSUV、『BYDシーライオン(Sea Lion)7』。
今春発表予定のクロスオーバーSUV、『BYDシーライオン(Sea Lion)7』。    山田真人

このクルマハイライトはデザインだろう。「シールで評価が高かったBYDのデザインはこのシーライオン7にも受け継がれている」とコメントするのはBYDオート・ジャパン代表取締役社長の東福寺厚樹氏だ。「デザイン性にあふれるBYDの海洋シリーズらしく、シーライオン7ものびやかでエレガントな外観が印象的で、内外装も大変質感の高い仕上がりだ」という。

クーペのルーフデザインとSUVのロバストな印象のボディを合わせたクロスオーバーSUVデザインを纏っており、同時にユーティリティの高さもポイントだ。「本国ではファミリー向けのSUVと呼ばれている。SUVのユーティリティ性は確保しつつ、そこにスタイリッシュな要素を取り入れたのがシーライオンだ」とBYDオート・ジャパン商品企画部部長の新藤学さんは紹介する。

競合の多いこの市場にあえて投入する理由は何か。新道さんは、「一方で一番マーケットがリッチなところでもある。その仲間と一緒に商売に取り組むことが一番効率的であり、お客様も選びやすいだろう」とコメント。

また、競合BEVインポーターがクロスオーバーSUVを導入した際、「圧倒的に客層が広がった」と分析していることから、「格好良いクルマとしてシールが選ばれ、格好良いSUVとしてシーライオン7が選ばれれば」と期待を語り、「BYDが持つEVのテクノロジーを全て注ぎ込んだ盤石な電動車両の性能も大きな魅力だ」と述べた。

BYDのブランドミッションを表現した限定車

もう1台のシールの特別限定車、シール・エディションペールグリーンは、日本カーオブザイヤーでは10ベストに、RJCカーオブザイヤーではテクノロジーオブザイヤーを受賞したことを記念したもの。

ボディカラーのペールグリーンは、「BYDのブランドミッション、『Cool the Earthy By One Degree』、『地球の温度を一度下げよう』を表現した」と東福寺社長。このカラーは日本には初導入で、その他のスペックはカタログモデルのシールと同様だ。限定台数はBYD創業30周年にちなみ後輪駆動仕様は20台、四輪駆動仕様は10台の全国限定計30台となっている。

昨年の各賞受賞を記念した特別限定車、『BYDシール・エディションペールグリーン』。
昨年の各賞受賞を記念した特別限定車、『BYDシール・エディションペールグリーン』。    山田真人

日本でも販売台数を着実に増やしているBYD。今年もシーライオン7を導入するなど、積極的な展開に目が離せない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    内田俊一

    日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を生かしてデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。長距離試乗も得意であらゆるシーンでの試乗記執筆を心掛けている。クラシックカーの分野も得意で、日本クラシックカークラブ(CCCJ)会員でもある。現在、車検切れのルノー25バカラとルノー10を所有。
  • 撮影

    山田真人

    Makoto Yamada

    1973年生まれ。アウトドア雑誌編集部からフリーランスカメラマンに転身。小学5年生の時に鉄道写真を撮りに初めての一人旅に出たのがきっかけで、今だにさすらいの旅をするように。無人島から海外リゾート、子どもからメガヨットと幅広い撮影ジャンルを持つ。好きな被写体は動くものと夕陽。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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