【8.5世代ゴルフ日本導入開始】RもGTIも登場!注目はR専用の4モーション

公開 : 2025.01.13 09:05

フォルクスワーゲンジャパンは東京オートサロン2025において、商品改良を施したゴルフR、ゴルフRヴァリアント、そしてゴルフGTIを初公開しました。内田俊一がレポートします。

新たなシャシー制御を導入したゴルフR

フォルクスワーゲンジャパンは東京オートサロン2025において、商品改良を施したゴルフR、ゴルフRヴァリアント、そしてゴルフGTIを初公開した。

新型ゴルフRとゴルフRヴァリアントは、8.5世代目に進化したゴルフをベースに開発。価格は704万9000円~となる。

フォルクスワーゲンは東京オートサロン2025で新型ゴルフRなどをお披露目。
フォルクスワーゲンは東京オートサロン2025で新型ゴルフRなどをお披露目。    山田真人

気になるパフォーマンスは、エンジンセッティングが見直され、先代比13psアップの333ps、最大トルクは420Nmを発揮し、0-100km/h加速は4.6秒を記録している。

同時に最新のシャシー制御も取り入れられた。それはR専用の4モーション(4WD)で、『Rパフォーマンストルクベクタリングシステム』と呼ばれるもの。「卓越したコーナリング性能を実現している」と話すのは、フォルクスワーゲンジャパンブランドディレクターのイモー・ブッシュマン氏だ。

標準的な4モーションシステムでは、エンジントルクが前後アクスルへ最適に配分されるのに対し、Rパフォーマンストルクベクタリングでは、そこからさらにリアアクスルの左右へエンジントルク配分を変化させることで、優れたコーナリング性能を実現させる。その結果、コーナリング時にリア外輪により多くのトルクが配分されることでアンダーステアを抑え、ハンドリングが向上しているという。

エクステリアデザインは新形状のバンパーを採用したほか、シャープなデザインのヘッドライトがスポーティな外観を演出。Rアドバンスでは1本わずか8kgの19インチ鍛造ホイールにアップグレード。また、大型のベンチレーショングリルやリアスポイラーなどによってエアロダイナミクスも向上している。

インテリアもR専用のものだ。大型のパドルシフト付き専用ステアリングホイールやレブカウンター付きデジタルメータークラスターなど、標準のゴルフと比較して視覚と機能の両面で差を持たせている。シートは、ゴルフRにはブラックブルーを基調としたヘッドレスト一体型のR専用マイクロフリースシート、そしてRアドバンスにはナッパレザーシートが装着される。

GTIのアイコンはそのままに

一方のゴルフGTIに搭載されるエンジンは2リッターターボで、改良前比20psアップの265psとなった。価格は549万8000円となる。

エクステリアデザインは、フロントグリルのロゴとハニカムデザインがGTIモデルであることを主張。リアスポイラーと2本のクロームエキゾーストパイプはGTIの特徴で、スポーティさを強調。GTIのアイコンであるチェック柄のファブリックシートに加え、GTIナッパレザーシートもオプション設定された。

こちらも新型のフォルクスワーゲン・ゴルフGTI。20psアップなど様々な改良を受けた。
こちらも新型のフォルクスワーゲン・ゴルフGTI。20psアップなど様々な改良を受けた。    山田真人

IQライトはハイビーム照射距離500mの高性能バージョンに進化し、新たにイルミネーションロゴ(フロントのVWマークが光る)を採用。オプションのDCCダイナミックシャシーコントロールや、5代目GTIのホイールデザインを彷彿とさせる19インチアルミホイールも選択できるという。

またゴルフGTIの改良と同時に、通常のゴルフとゴルフヴァリアントも改良が施され、運転支援機能の向上や12.9インチの大型タッチディスプレイを採用した新インフォテインメントシステムMIB4など、高度なデジタル化が進められた。また48Vマイルドハイブリッドシステムを搭載する、eTSIバリエーションによる電動化の強化などが行われている。

最後にブッシュマン氏は、「この夏待望のI.D.BUZZを日本市場に導入する」と明言。「I.D.BUZZはフォルクスワーゲンの個性と伝統が随所に表現された、この世にふたつとない個性的なモデル」とし、「I.D.BUZZは日本で初となる完全なEVのミニバン。まさに私たちのブランドのシンボルだ」とコメントした。

記事に関わった人々

  • 執筆

    内田俊一

    日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を生かしてデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。長距離試乗も得意であらゆるシーンでの試乗記執筆を心掛けている。クラシックカーの分野も得意で、日本クラシックカークラブ(CCCJ)会員でもある。現在、車検切れのルノー25バカラとルノー10を所有。
  • 撮影

    山田真人

    Makoto Yamada

    1973年生まれ。アウトドア雑誌編集部からフリーランスカメラマンに転身。小学5年生の時に鉄道写真を撮りに初めての一人旅に出たのがきっかけで、今だにさすらいの旅をするように。無人島から海外リゾート、子どもからメガヨットと幅広い撮影ジャンルを持つ。好きな被写体は動くものと夕陽。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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