旧車乗りの食指が動く可能性について考える【ヒョンデ・コナ長期レポート#4】

公開 : 2025.01.15 11:45

EVも内燃機関搭載車に似ているスタイルに?

持続可能な社会の実現のためにカーボンニュートラルを目指す世界の中で、内燃機関搭載車からEVなどへのシフトが着々と進んでいる。

そのような状況の中で、既存のクルマと同じようなプロポーションで、運転した感じも似たようなモデルが主流となっており、コナもエクステリアのディテールで個性豊かな未来的スタイリングを表現しているが、よく見れば伝統的なSUVシェイプを保っており、過度にEVらしさをアピールしていない点を強みとしている。

東京オートサロン2025で日本お披露目されたヒョンデ・インスター。
東京オートサロン2025で日本お披露目されたヒョンデ・インスター。    ヒョンデ

旧車乗りはイイ意味でヘンタイなので、EVは見た目も乗り味も独自性を出したほうが売れるのでは? などと思ってしまうが、当然のことながら庶民の足として使われる乗り物はコンサバであるべきなので、EVであっても冒険しないほうがいいというメーカーの経営判断は正しいといえるだろう。

先日開催された東京オートサロン2025に行ったら、ヒョンデの新型スモールEVであるインスターが展示されていたが、その遊び心に溢れたユニークなデザインは馴染み深いものだった。

これからリリースされるヒョンデ製EVのデザインがどのように推移していくのか分からないが、もしかしたらフロントフェイスがロボコップのようになっているコナが最も先鋭的なスタイルのモデルだった……ということになるのかもしれない。

そうなったらコナに対してヘンタイ旧車乗りの食指が動く可能性があるので、今後の展開が楽しみだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    高桑秀典

    Hidenori Takakuwa

    1971年生まれ。デジタルカメラの性能が著しく向上したことにより、自ら写真まで撮影するようになったが、本業はフリーランスのライター兼エディター。ミニチュアカーと旧車に深い愛情を注いでおり、1974年式アルファ・ロメオGT1600ジュニアを1998年から愛用中(ボディカラーは水色)。2児の父。往年の日産車も大好きなので、長男の名は「国光」
  • 撮影

    神村聖

    Satoshi Kamimura

    1967年生まれ。大阪写真専門学校卒業後、都内のスタジオや個人写真事務所のアシスタントを経て、1994年に独立してフリーランスに。以後、自動車専門誌を中心に活躍中。走るのが大好きで、愛車はトヨタMR2(SW20)/スバル・レヴォーグ2.0GT。趣味はスノーボードと全国のお城を巡る旅をしている。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

ヒョンデ長期レポートの前後関係

前後関係をもっとみる

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事