次期シトロエンC5エアクロス 「ほぼ」このカタチで発売へ! 大胆フラッグシップSUV

公開 : 2025.01.16 06:05

シトロエンの中型SUV「C5エアクロス」は今年フルモデルチェンジが発表される見込みで、そのデザインはコンセプトモデルをほぼ踏襲することになる。快適性と車内の広さを重視したファミリーカーという位置づけだ。

快適で機能的なファミリーカーを目指して

次期シトロエンC5エアクロスのコンセプトモデルで見られる大胆なデザインは、市販化に向けて「95%完成」しており、ほとんどこの姿のまま発売されることになる。

シトロエン最大のモデルであるC5エアクロスは、今年2世代目に更新される。従来の2ボックスシルエットを維持しながら、ステランティスの新しいSTLAミディアム・プラットフォームに移行し、EV仕様を導入するなど大幅な設計変更が加えられる予定だ。

シトロエンC5エアクロス・コンセプト
シトロエンC5エアクロス・コンセプト    シトロエン

新型のコンセプトモデルは2024年10月に初公開されたが、シトロエンのデザイナーであるピエール・ルクレール氏は最近のAUTOCARの取材に対し、実際の市販車よりも奇抜な形ではあるが、それでも「95%は量産版と同じ」だと語った。

「これは我々が言うところのティーザー(予告)だ。我々は市販車をベースに、それを強化しただけだ」

つまり、次期C5エアクロスには、コンセプトモデルの特徴的なLEDヘッドライトと、超スリムな水平ブレーキライトが採用されるということだ。

また、ルーフラインの曲線は現行型よりも強くなり、フラッシュ式ドアハンドルや通気口モチーフのCピラーの装飾、スクエアなホイールアーチも採用される可能性が高い。

ただし、万華鏡のような複雑なホイールデザインや、黒の無骨なボディクラッディングなどは、おそらくコンセプト段階にとどまるだろう。

ルクレール氏は、このコンセプトモデルを制作した主な目的について、プラットフォームを共有するプジョー、DS、オペルのモデルとどのような違いがあるか示すことだと語った。

「同じプラットフォームで開発し、シナジー効果を最大限に活用しようとしているが、ファミリールーム、機能性、快適性というシトロエンの価値観に合ったクルマを目指した」

「インテリアにもそれが顕著に表れている」

インテリアについては、「発売時に少しのサプライズを残しておきたい」として未公開だ。新型C3やC4に倣い、新世代のインフォテインメントと機能性を導入しながら、実用性を重視して物理的な操作ボタンを多数配置する見込みである。

一方、直立したボディシルエットは、シトロエンのブランドの位置づけと野心を象徴しているという。

「(兄弟車の)プジョー3008はスポーティなクーペだが、これはファミリーカーだ。後部が直立し、室内空間の広いクルマとなっている」とルクレール氏は言う。

ルーフラインの最高点は後部座席の真上にある。

「2列目も高くしてある。つまり、『2列目シートにも配慮したクルマだ』ということを示している。まさにファミリー向けのクルマだ」

ステランティスの低価格車向けのスマートカー・プラットフォームをベースとする小型のC3エアクロスは最大7人乗りだが、中型のC5エアクロスは5人乗りとされている。

しかし、ルクレール氏は「クルマの発売時に、そのことについてもっと詳しくお話ししたい」と述べ、3列シート採用の可能性を示唆した。

注目すべきは、関連性の高いプジョー5008が7人乗りとして販売されていることだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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