初めてのスポーティ「レンガ」 ボルボ242 GT(1) 蘇る家族との240 エステートの記憶

公開 : 2025.02.01 17:45  更新 : 2025.02.04 18:36

現オーナーは若干19歳 偶然の出会い

中でもオーストラリアでの販売数は小さくなく、600台以上。今回の1979年式242 GTも、ラインオフ後は南半球へ運ばれている。グレートブリテン島へ上陸したのは、2021年だという。

シューハイファーがオーナーになったのは、2023年。若干19歳だということを考えると、かなり大胆な選択に思える。それでも両親の影響で、これまでの人生の殆どをボルボとともに過ごしてきたそうだ。

ボルボ242 GTと、若きオーナー、フィン・シューハイファー氏
ボルボ242 GTと、若きオーナー、フィン・シューハイファー氏

加えて、彼は1990年式の240 エステートをこれより先に購入。バイク用の4連スロットルボディをエンジンに組み、サスペンションを強化し、0-100km/h加速8.0秒を切る高速ステーションワゴンを完成させている。

極めて珍しい、右ハンドルの242 GTとの出会いは偶然だった。240 エステートのヘッドライトを4灯へアップデートするべく、部品を探している時に発見したそうだ。

英国でナンバー登録されているのは2台のみ。その内の1台で、驚くことにボディは殆ど錆びていなかったとか。

前オーナーは、初めは手放す気がなかったらしい。しかし、シューハイファーは連絡を重ね、若いクルマ好きへ愛車を受け渡す時期にあると判断してもらったという。

300km以上も離れた自宅まで、興奮しながら自走で連れて帰ったと彼は振り返る。グループA仕様のシリンダーヘッドや、「ジェット・コックピット」と呼ばれたVDO社製のメーターセットと一緒に。

この続きは、ボルボ242 GT(2)にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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