【Juju、新章開幕】野田樹潤、新チーム結成!スーパーフォーミュラ2シーズン目参戦

公開 : 2025.01.16 11:05  更新 : 2025.01.16 14:10

昨年より動向を注視されていたJuju選手。来シーズンは、新チームでスーパーフォーミュラに参戦します。Juju選手の緊張と決意の表情が印象的な記者会見の様子を、吉田拓生がレポートします。

新チーム発足でSF継続参戦

昨年、史上最年少にして日本人女性として初のスーパーフォーミュラ(SF)参戦を果たした18歳のレーシングドライバー、Jujuこと野田樹潤選手。1月15日に彼女は会見を開き、『HAZAMA ANDO Triple Tree Racing』という新チームを立ち上げて2025年シーズンの全日本スーパーフォーミュラ選手権にフル参戦することを発表した。

当初Juju選手は3年計画でTGMグランプリからSFに参戦をする見通しをもってシーズンを戦っていた。ところが昨年の最終戦がはじまる直前にチームから来シーズンの参戦が不可能であることが告げられて事態が一変してしまった。

田中秀宣

実際に昨年12月に鈴鹿サーキットで開催された公式テストでは、Juju選手はサーキットにこそ来ていたが、ドライブする機会はなかったのである。このため彼女の2025年シーズンの参戦計画に注目が集まっていたのだが、その答えは思いもかけないものだったのである。

チーム名の「トリプルツリー」とはドライバーの野田樹潤、彼女の父親でありチーム監督を務める野田英樹、そしてこれまで主にスポンサー関係を取りまとめてきた実績があり、新たにチーム代表を務める村司宏樹の3名の名前に「樹」の文字が入っていることから名づけられたものだという。

ベテランが揃いはじめた新チーム

新チーム結成の話は、TGMグランプリでのSF継続参戦が難しいとわかった際に、村司氏が野田英樹氏に提案したことからはじまったという。

最終戦でのJuju選手の成長を目の当たりにした野田氏は、熟考の末、シーズン終了後にホンダに打診し、エンジンを確保。シャシーはダラーラの新車をすでに手に入れている。また、SFに新規参戦する際に必要な他チームの承認も取りつけることに成功し、昨年12月の終わりになって参戦できるめどが付いたのである。

Triple Tree Racing

Juju選手をサポートするスポンサーは2024年シーズンを共に戦ったミキハウス、ジーベック、コーケン、フォーデイズといった企業が引き続き手厚いサポートを約束しているが、中でも建設会社の安藤ハザマはメインスポンサーという立場で新チームをこれまで以上に積極的に後押しすることが決まっている。

一方チームのエンジニアやメカニックをはじめとするスタッフは、野田監督と古くから付き合いのあるメンバーが集まりはじめており、現在10名ほどになっているという。

またチームとしての拠点、メンテナンスガレージ等はまだ正式には決まっていないが、現状は厚木にあるメンテナンス・ファクトリーである4Minutesのスペースを間借りするかたちでマシーンの組み立てがはじまっている。気になるチーフエンジニアに関しても、野田監督は経験のあるベテランを確保しているとのことだった。

記事に関わった人々

  • 執筆

    吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。フィアット・パンダ4x4/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。
  • 撮影

    田中秀宣

    写真が好きで、車が好きで、こんな仕事をやっています。
    趣味車は89年式デルタ・インテグラーレ。
  • 撮影

    遠藤樹弥

    Tatsuya Endoh

    1996年兵庫県に生まれる。小学生の頃からカメラ好きの父親に連れられサーキットに通い始め、モータースポーツの迫力の虜になる。時が経ち、エンジニアを目指し某自動車専門学校に入学するも、かつて味わったレース撮影の面白さを忘れられず。夢への情熱が再燃し、大阪で写真の専門学校に通う。卒業後、晴れてモータースポーツフォトグラファーとして、国内外を問わず飛び回る日々を送る。日本レース写真家協会(JRPA)会員、ソニー・イメージング・プロ・サポート会員。

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