665馬力のV8オープン アストン マーティン新型「ヴァンテージ・ロードスター」発表 市販最強クラス
公開 : 2025.01.16 18:05
アストン マーティンが新型「ヴァンテージ・ロードスター」を発表。最高出力665psの4.0L V8ツインターボを搭載し、0-97km/h加速タイム3.5秒を実現した。ルーフの開閉時間はわずか6.8秒。
ルーフ開閉はわずか6.8秒
英国のアストン マーティンは1月15日、新型のオープントップモデル「ヴァンテージ・ロードスター(Vantage Roadster)」を発表した。パワートレインの大幅改良により、クラスでもトップレベルにパワフルな1台となった。
改良されたツインターボチャージャー付き4.0L V8エンジンから最高出力665ps、最大トルク81.5kg-mを引き出し、先代よりも155psの出力向上となり、ダイナミックな走りを実現する。
ポルシェ911カレラ4 GTSカブリオレやフェラーリ・ローマ・スパイダーといったライバルよりもパワフルで、マセラティMC20シエロやマクラーレン・アルトゥーラ・スパイダーといったワンクラス上に属するモデルとも肩を並べるほどのパワーを誇る。
新型ヴァンテージ・ロードスターは、ほぼ1年前に発売されたクーペに続くもので、アストン マーティンは「有名なネームプレートの歴史の中で、最もドライバー重視で最速のヴァンテージ」と表現している。
ヴァンテージ・ロードスターは、クーペと同じメルセデスAMG由来のエンジンを搭載している。剛性強化とルーフ開閉機構により60kgほど重量が増しているが、それでも0-97km/h加速タイムはクーペと変わらず3.5秒を維持する。最高速度はどちらも325km/hに制限されている。
これは、アストン マーティンがこれまでに生産したオープンカーの中で最もパワフルな最高出力700psのV12ヴァンテージ・ロードスターと同等の速さである。
エンジンは大幅に手を加えられている。新しいカムプロファイルと大型ターボチャージャーを追加し、圧縮比を調整し、冷却性能を向上させた。また、より「パンチの効いた」加速と素早いギアチェンジを実現するために、8速ATのギア比とキャリブレーションも調整した。
ダイナミクスを向上させるため、アルミニウム製シャシーの剛性が高められ、重量配分がほぼ50:50になるよう調整された。従来通り、フロントにはダブルウィッシュボーン式サスペンション、リアにはマルチリンク式サスペンションが採用されている。
アストン マーティンによるとは、リアエンドは負荷がかかった状態で最大29%も剛性が高まり、ハンドリングとドライバーへのフィードバックが改善されたという。また、新たにカスタムチューニングされたビルシュタイン製DRXアダプティブダンパーも応答性を高めている。
ブレーキはスチール製またはカーボンセラミック製から選択でき、標準装備の21インチ・アルミホイールには特注のミシュラン・パイロットスポーツS 5 AMLタイヤが装着される。
アストン マーティンは、電動ルーフの開閉速度は現在販売されているものの中で最速であると主張している。開閉にかかる時間はわずか6.8秒で、最大50km/hまでの速度で走行中でも操作可能である。参考までに、フェラーリ・ローマ・スパイダーの場合は13.5秒かかる。
外観としては、フロントエンドの変更(特に大型グリル)と全幅が30mm拡大したことで、先代モデルと明確に区別できる。
インテリアは、全く新しいコックピット配置を採用したヴァンテージ・クーペと共通である。10.25インチのタッチスクリーン、ワイヤレスのスマートフォン・ミラーリング機能、そして使用頻度の高い機能が割り当てられるボタン、スイッチ、ダイヤル類が装備されている。
価格はまだ発表されていないが、クーペよりも1万ポンドほど高い17万5000ポンド(約3340万円)程度からになるだろうと予想される。納車は4月から開始予定だ。
画像 155psの出力向上に成功した高級オープンカー【新型アストン マーティン・ヴァンテージ・ロードスターを写真で見る】 全12枚