ツインは0-100km/h 4.9秒 ボルボXC40 リチャージ UK中古車ガイド ソフトのエラーにご用心

公開 : 2025.01.30 19:05

ボルボのEV時代の幕開けを告げたXC40 リチャージ BMW M4より高いツインモーターの動力性能 実用的で上質なインテリア 実際の航続は320km程度 英編集部が中古車で魅力を再確認

BMW M4より高いツインモーターの動力性能

ボルボのお洒落な小型クロスオーバー、XC40の発売は2017年。ガソリンとディーゼル、2種類のターボエンジンでスタートしたが、バッテリーEV版も初めから計画されていた。

3年後の2020年に、XC40 リチャージP8が登場。ツインモーターが発揮した最高出力は407ps、最大トルクは67.2kg-mと、ボルボには似つかわしくないほどパワフルだった。

ボルボXC40 リチャージ/リチャージ・ツイン(2020年〜/英国仕様)
ボルボXC40 リチャージ/リチャージ・ツイン(2020年〜/英国仕様)

実際、当時のBMW M4 CSより動力性能は高かったほど。四角い形のクロスオーバーは、0-100km/h加速を4.9秒でこなした。

ただし操縦性は、加速力に見合うほどシャープではなかった。2.2tある車重が影響し、動的特性に妥協はあった。荒れた路面での乗り心地も、上質とは呼びにくかった。

それでも、航続距離と電費は優秀。駆動用バッテリーは、大容量版では78kWhあり、一度の充電で416km走れるとうたわれた。急速充電も、当時としては高速な150kW。残量10%から80%まで、最短30分で回復させることができた。

2021年に、リチャージP8はリチャージ・ツインへ改名。ルーフラインをカーブさせた、クーペ風のC40も投入されている。

2022年には、231psのシングルモーター版が登場。当初は前輪駆動で、69kWhの駆動用バッテリーが載り、423kmの航続距離が主張された。実際にAUTOCARで試したところ、320kmほどしか走れていないが。

同年には、トリムグレードも調整。ライバルの登場へ構えるように、英国価格が僅かに下げられた。また2024年以降は、EX40へモデル名が変更されている。

実用的で上質なインテリア 中古でも魅力的な1択

XC40 リチャージの登場から数年が経過し、魅力的な電動ボルボは中古車でも選べるようになった。もしご検討するなら、エネルギー効率の良いヒートポンプ式エアコンとシートヒーターの付いた、上級仕様をオススメしたい。

インテリアは、トリムグレードを問わずミニマリスティックなスカンジナビアン・デザイン。ダッシュボードの造形はシンプルで整い、実際に押せるスイッチ類が残り、洗練され上質。明るめのウッドトリムが、ライバルとのセンスの違いを印象付ける。

ボルボXC40 リチャージ/リチャージ・ツイン(2020年〜/英国仕様)
ボルボXC40 リチャージ/リチャージ・ツイン(2020年〜/英国仕様)

ダッシュボード上には、12.3インチのメーター用モニターと、縦に長い9.0インチのインフォテインメント用タッチモニター。グーグルのアンドロイド・システムがベースで、使い勝手に秀でているわけではないが、機能はふんだんに実装されている。

トップグレードのアルティメットは、パノラミック・ガラスルーフやハーマン・カードン社製サウンドシステムを装備。さらに高級感が高められている。

車内には小物入れがふんだんにあり、ドアポケットはペットボトルからノートパソコンまで入る大容量。荷室は410Lと広く、フロント側にも31Lの通称「フランク」が用意されている。充電ケーブルをしまうのに丁度いい。

お洒落で実用的なコンパクト電動クロスオーバーをお探しなら、XC40 リチャージは有力な候補。与えられた能力は、中古車でも享受できる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    サム・フィリップス

    Sam Phillips

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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