名車シトロエン2CVが復活へ 開発プロジェクト始動、発表は2028年頃か レトロな小型EVに?
公開 : 2025.01.23 18:25
低価格化の鍵は「バッテリー」
低価格化を念頭に置くと、新型2CVにはシトロエンの親会社であるステランティスのコスト重視型プラットフォーム、スマートカー(Smart Car)が採用される可能性が高い。このプラットフォームは、新型C3、フィアット・グランデ・パンダ、オペル・フロンテラなどに採用されている。しかし、コストをさらに削減するために、内容をさらに簡素化する可能性もある。スマートカー採用車の中で最も低価格のC3でさえ、油圧式バンプストップなどの贅沢な装備が付いている。
パワートレインに関しては、性能よりも効率性を優先することが予想され、小型で安価なバッテリーが搭載されるだろう。

シトロエンのCEOであるティエリー・コスカス氏は最近、AUTOCARのインタビューで、新型EVの価格を下げる上で最大の障壁となっているのはバッテリーであり、車両全体のコストの約40%を占めていると語った。
「バッテリーコストに関しては、まだ画期的な進歩が必要だ」(コスカス氏)
参考までに、同様のコンセプトを持つダチア・スプリングは26.8kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載しており、航続距離225kmで、1万4995ポンド(約290万円)という低価格を実現する鍵となっている。
スマートカー・プラットフォームはガソリンエンジンやマイルドハイブリッド・パワートレインにも対応できるが、2CVの設計上、よりコンパクトなバッテリーEVに制限される可能性もある。オリジナルで搭載された最大のエンジンは、602ccのフラットツインガソリンユニットで、現代の基準では非常に小さく、最高出力32psとあまりにも非力だ。
実際、ルノーのデザイナーは、新型5はEVでしか実現し得なかったと繰り返し語っている。ガソリンエンジンを搭載するにはボンネットを長くする必要があり、愛嬌のあるショートノーズのプロポーションが損なわれてしまうからだ。
いずれにしても、新型2CVは、7695ポンド(約150万円)のアミと、1万7990ポンド(約350万円)のC3の中間に位置づけられることが期待される。そうなると、ダチア・スプリングやリープモーターT03(1万5955ポンド=約310万円)と直接競合することになる。
新型2CVがいつ登場するかは不明だが、一般的な開発期間である4年を想定すると、早ければ2028年の発売となる。偶然にも、その年はパリ・モーターショーで初代2CVが発表されてから80周年にあたる。
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