3台しか売れない年も… レクサスLS、英国市場から撤退 35年の販売に幕
公開 : 2025.01.29 06:05
レクサスは英国向けのラインナップからLSを外した。現在、在庫のみの販売となっている。1990年にレクサスブランドとともに英国への初上陸を果たしたLSだが、近年は苦しい販売不振が続いていた。
市場を切り拓いた旗艦モデル 苦しい販売状況
レクサスLSが、英国向けのラインナップから姿を消すことになった。35年前にレクサスブランドとして初めて英国に投入されたモデルだが、近年の販売不振と法規制の問題により販売終了が決まった。
V6ハイブリッド搭載の高級セダンであるLSは、英国での不振が長期間続いていた。2020年以降の総販売台数は39台にとどまり、そのうち昨年はわずか3台だった。撤退により、英国で新車として販売されているレクサスのセダンはESのみとなる。
また、レクサス英国部門の広報担当者はAUTOCARの取材に対し、LSが販売終了となった理由には認証や法規制の問題もあると認めた。さらに、LSと同じセグメントに属する新型の高級ミニバン、LMの人気も影響したという。LSは他の欧州市場では引き続き販売されており、英国でも在庫がある限り購入は可能である。
LSの英国価格は10万1000ポンド(約1950万円)から始まり、最上級グレードのタクミでは12万8000ポンド(2450万円)に達する。全車、3.5L V6ガソリンエンジン、2基の電気モーター、リチウムイオンバッテリーで構成されるハイブリッドシステムを搭載している。最高出力360ps、0-100km/h加速タイム(四輪駆動の場合)は5.4秒とされる。
英国でのレクサスの系譜は、35年前にLSとともに始まった。
初代LS 400は、北米市場で発売された直後の1990年に英国に上陸した。レクサス初のモデルであり、欧米のエリートブランドに対抗できる高級車メーカーとしてレクサスを位置づける役割を担った。ライバルよりも手頃な価格設定が特徴の1つだった。
それ以来、英国ではさらに4世代が続いている。最終モデルとなるLS 500は2017年に発売され、2020年にアップデートを受けた。英国におけるレクサスのラインナップは現在、LBX、UX、NX、RZ、RX、ES、LMで構成されている。
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