【コンパクトSUV界に絶大インパクト】スズキ・ジムニー55年の歴史で初となる5ドア、ノマド登場!

公開 : 2025.01.30 10:35

5ドア化により荷室や後席の利便性を拡張

インテリアでは、インパネまわりに関してはシエラと基本的に変わらない。フロントコンソールボックスにリアサイドドア用のパワーウインドースイッチが追加されたくらい。

大きく変わったのはリアシートから後ろだ。リアシートのフットスペースは拡大し、またシートは乗員がしっかり座れるように、クッション、シートバックとも厚みを持たせた。さらに、リアドアトリム前端とBピラートリム後端を最大限に面取り(ヒザあたり改善と足抜け向上のため)、リアシート角を大きくカット(ふくらはぎ周辺の足抜けを改善)、ホイールハウス開口部を直線化(腰部のあたりを改善)など、乗降性を考慮している。

リアシートのフットスペースが拡大。クッション、シートバックとも厚みを持たせた。
リアシートのフットスペースが拡大。クッション、シートバックとも厚みを持たせた。    田中秀宣

ラゲッジスペースも、リアシート使用時の荷室床面長をシエラより350mm拡大。リアシートバックを倒せば、より大きな荷物の積載も可能だ。またクオータートリムを追加して、ラゲッジルームの快適性を向上している。

パワートレーンはスペックも含めてシエラと同じ、1.3Lの直4 DOHCに5速MTと4速ATを組み合わせ、トランスファーで2WD(FR)と4WDを切り換えられるパートタイム4WDだ。5ドア化に伴う車両重量増は100kgとなっている。

デュアルカメラサポートブレーキは全車に、AT車ではアダプティブクルーズコントロールも標準装備するなど、先進予防安全技術にも抜かりはない。

なお、ノマドは『FC』のモノグレードで、車両価格は5速MT車が265万1000円、4速AT車が275万円となっている。

ジムニー伝統の『機能に徹した飾らない潔さ』を継承しつつ、5ドア化でラゲッジルームやリアシートの利便性を拡張したジムニー・ノマド。今までジムニーのネガを潰してユーザー層の拡大を図るノマドの登場は、コンパクトSUV市場に大きなインパクトを与えることは間違いなさそうだ。

SPEC:スズキ・ジムニー・ノマドFC

●全長×全幅×全高:3980×1645×1725mm
●ホイールベース:2590mm
●車両重量:5MT 1180kg/4AT 1190kg
●エンジン:直4 DOHC
●総排気量:1460cc
●最高出力:75kW(102ps)/6000rpm
●最大トルク:130Nm(13.3kg-m)/4000rpm
●トランスミッション:5速MT/4速AT
●駆動方式:フロント縦置きパートタイム4WD
●燃料/タンク容量:レギュラー/40L
●WLTCモード燃費:5MT 14.9km/L / 4AT 13.6km/L
●タイヤサイズ:195/80R15
●車両価格:5MT 265万1000円/4AT 275万円

記事に関わった人々

  • 執筆

    篠原政明

    Masaaki Shinohara

    1958年生まれ。某自動車雑誌出版社をめでたく? 卒業し、フリーランスのライター&エディターに。この業界に永くいるおかげで、現在は消滅したものを含めて、日本に導入されている全ブランドのクルマに乗ってきた……はず。クルマ以外の乗りものもけっこう好きで、飛行機や鉄道、さらには軍事モノにも興味があるらしい。RJC会員。
  • 撮影

    田中秀宣

    Hidenobu Tanaka

    写真が好きで、車が好きで、こんな仕事をやっています。
    趣味車は89年式デルタ・インテグラーレ。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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