アウディA3セダン1.8TFSIクワトロ 第2回

公開 : 2015.02.12 19:23  更新 : 2017.05.22 13:54

2月4日
JAIAの試乗会が、例年通り大磯で開催され、それにA3に乗って参加した。いつもこの試乗会は雪に祟られることが多いが、今年の初日は晴れ。撮影の伴走車などにも使用して活躍してくれた。この時点で給油をしたので、燃費を計ってみると以下のようになった。トータル761kmを走破して都合2回の給油をし、計74.47ℓのハイオク・ガソリンを消費、結果、10.22km/ℓの数値が出た。かなりアクセル・ペダルを踏み込んで使用していてこの結果なので、1.8ℓのターボ・エンジンとしては、まずまずの数値なのかと思う。

このA3は、意外にも荷物がかなり積める。リアのシートバックを倒せば、荷室とスルーになり、とても無理と思っていたものもスッポリと収まる。今回も大きなパネルを運ぶことになり、何とか収まってくれて、重宝した。

2月7日
今日は午後、甲府に行く日であるが、朝から雨模様。予報を確認すると北の寒気団が南下していて甲府地方は雪だ。現地に電話しても、かなりの量が降り続いているという。さて、どうするべきか。今日、甲府にたどり着いても、明日、大雪で交通の混乱が発生し、都内に帰ってこれないと、とても拙い。ところが15時頃まで様子を見ていたら、ラッキーにも、どうやら天気は回復に向かうようで雨も止んだ。しかも、中央道は勝沼から先がチェーン規制のみなので出かけることにした。たとえ、4駆のquattroでスタッドレスを履いていても、よく報道されているように、山中で渋滞にはまってしまったら動きはとれないから、やはり積雪の中に行くのは慎重を期すべきだ。この日は実際には、路面の雪はほぼ無くなっており、全く問題なく甲府に到着した。

翌日は、打って変わって、晴れ。ドライブ・モードをいろいろと変えながら、ワインディングと高速を走ってみた。ダイナミック・モードにすると、シフトは自動的にスポーツになり、3速で、レッドゾーンの6000rpmまで引っ張れば、130km/hまで伸び、すでに違法の領域にはいってしまう。エンジンの回転はスムーズで、国産のメーカーのクルマのように高回転領域でいきなりノイズの嵐になるようなことは一切ない。燃費を気にしなければ、このモードが最も楽しい。まるで違うクルマに乗っているかのごとく俊敏で、サスもキリリと締まって、コーナーへの侵入時も躊躇なく突っ込んでゆける。通常は、自動モードにして移動の道具として安楽に使用し、いざと言うときは、本気モードに応えてくれる、という事である。

普段の使用には、全く不自由はしなかったが、唯一、最後まで要領を得なかったのは、ドア・ノブがロック時になかなか反応しなかったことぐらいである。或いは私の手が乾きすぎていたのかもしれないが。

Audi A3はコンパクトで、使い勝手がよく、秀逸なデザインで魅力的なクルマである。このクルマに乗っている間に、とても多くの方から、“今度はAudiですか”と声をかけられた。それだけ、注目されるクルマなのであろう。総燃費は1203kmを走破して、114.47ℓのハイオクを消費し、燃費は10.5km/ℓだった。スポーツ・モードを多用して、この数値は良好である。

さて、2月10日より、今度はAudi SQ3に試乗することになった。

text & photo:笹本健次 / AUTOCAR DIGITAL編集長

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