低価格で勝負 新型フィアット・グランデ・パンダ 約400万円から英国発売、一充電で320km

公開 : 2025.01.31 06:25

フィアットが新型SUV「グランデ・パンダ」の仕様詳細を発表した。44kWhバッテリーのEV版で2万975ポンド(約400万円)からと、価格の低さを武器としている。48Vマイルドハイブリッド版もある。

欧州最安価クラスのBセグEV

春に英国で発売されるフィアットの新型EV「グランデ・パンダ(Grande Panda)」の価格は2万975ポンド(約400万円)で、英国で最も低価格なモデルの1つとなる。

同系列のシトロエンe-C3よりも1000ポンド安く、リープモーターT03やダチア・スプリングに次ぐ価格設定となる。44kWhのバッテリーを標準装備し、航続距離は320km、最高出力113ps、0-100km/h加速タイムは11.0秒、最大100kWでの充電が可能である。

フィアット・グランデ・パンダ
フィアット・グランデ・パンダ    フィアット

エントリーグレードの「レッド」には、16インチのホワイトスチールホイール、LEDヘッドライト、60/40分割可倒式リアベンチシート、スマートフォンミラーリング機能付き10.25インチタッチスクリーン、クルーズコントロール、リアパーキングセンサーが装備される。

上位グレードの「ラ・プリマ」を選ぶと、17インチのアルミホイール、オートエアコン、フロントパーキングセンサー、ワイヤレスのスマートフォン充電器、シートヒーターが追加される。

いずれも、7kWの充電ケーブルがフロントエンドに内蔵されている。これは同サイズのEVとしては初の装備である。

48Vマイルドハイブリッド版のグランデ・パンダ・ハイブリッド(Grande Panda Hybrid)も導入されている。1.2L 3気筒ガソリンエンジンを使用し、最高出力は100ps。エントリーグレードの「アイコン」で1万8975ポンド(約365万円)、「ラ・プリマ」グレードで2万975ポンド(約400万円)と、EV版よりもさらに価格を抑えた。

新型グランデ・パンダは、先代モデルよりも大きなボディサイズ(全長3.99m、全幅1.76m、全高1.57m)を反映した車名となり、パワートレインとスマートカー・プラットフォームを、新型シトロエンC3およびオペル・フロンテラと共有している。

ボディカラーは、リモーネ・イエロー、ルナ・ブロンズ、アクアアズール、ラーゴ・ブルー、パッスオーネ・レッド、シネマ・ブラック、ジェラート・ホワイトの7色展開となる。

グランデ・パンダに続き、フィアットは2027年まで毎年派生モデルを投入し、パンダシリーズを拡大していく予定である。まずはコンパクトSUVとクーペ・クロスオーバーが決定し、すでに両モデルの生産準備が進められている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    役職:ニュース編集者
    ニュース編集者としての主な業務は、AUTOCARのニュースの方向性を決定すること、業界トップへのインタビュー、新車発表会の取材、独占情報の発掘など。人と話したり質問したりするのが大好きで、それが大きなニュースにつながることも多い。これまで運転した中で最高のクルマは、アルピーヌA110。軽快な動きと4気筒とは思えないサウンドが素晴らしい。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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