テスラ、夏までに「低価格モデル」を発売 販売台数60%増加へ
公開 : 2025.02.03 06:05
テスラは今年の夏までに「より手頃な価格のモデル」を導入する。既存のモデル3とモデルYの派生と見られるが、詳細はまだ不明。新型車の投入によって販売台数を底上げし、年間300万台を目指す。
モデル3より低価格の「派生型」か
テスラは年間販売台数の減少を受け、「より手頃な価格帯」のモデルを投入しようとしている。
同社の昨年の販売台数は179万台で、2023年の181万台から減少した。

新型車によって販売台数を底上げし、最終的に60%以上増の年間約300万台に引き上げることを目指している。
テスラの発表では、2025年の前半に生産開始予定であるという。
新型車は、既存のモデル3とモデルYのプラットフォームの「一部」と、昨年夏に発表された新しいプラットフォームを組み合わせて使用する。また、既存車両と同じ工場ラインで生産される予定であるため、まったくの新開発車というよりは派生モデルに近いと考えられている。
仕様やデザインなどの情報はまだ明かされていない。テスラはこれまで、生産開始の何年も前から新型車を公開してきた。例えば、サイバートラックは2019年に発表されたが、納車は2023年11月に開始されたばかりである。これを踏まえると、新型車はモデル3やモデルYの派生モデルである可能性がある。
この発表は、テスラのCEOであるイーロン・マスク氏による数か月にわたる否定と肯定の繰り返しを経て、ようやく明確になった。
昨年4月、ロイター通信は、かねてから噂されていた低価格EV「モデル2」が計画中止になったと報じた。これに対し、マスク氏はSNS上で「ロイターはまた嘘をついている」と反論した。
しかし、10月の完全自動運転車サイバーキャブのお披露目会で、マスク氏は次のように述べている。
「2万5000ドル(約390万円)のEVについて語る場合、サイバーキャブ以外のモデルについて考えるのはあまり意味がない」
この発言は、新型車が、ルノー・グループやステランティスが投入しているBセグメントの小型EVに対抗するものではないことを示唆している。
ニオが立ち上げたオンボやファイアフライといった新ブランド、BYD、シャオペンなど、中国企業との競争のために3万ポンド(約580万円)前後の価格設定になる可能性がある。これは、3万9990ポンド(約770万円)のモデル3よりも大幅に安い価格だ。
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