アウディS5 詳細データテスト 強力で高効率なV6MHEV 完成度高いシャシー 内装の質感は不足

公開 : 2025.02.01 20:25

A4改めA5となったアウディのDセグメントは、3ボックスセダンから5ドアのハッチバックへ姿を変えました。スポーティなS5は、ガソリンV6が復活し、走りも快適性も良好。ただし、室内に以前の質感がないのは残念です。

はじめに

インゴルシュタットの完全新設計された電動SUV、アウディQ6 Eトロンをテストした際、これは新しく、またこれまでと違う種類のアウディだと感じた。ドライビングのダイナミクスはステップアップしたが、長年にわたりアウディの売りだった巌の如くソリッドな内装のクオリティは薄れ、代わりに徹底して現代的なディスプレイ偏重へとシフトしたからだ。

そのQ6から間を空けず、今度は新型A5と、そのスポーティバージョンであるS5がローンチされた。感覚的にいえば、A5はアウディのラインナップにおいてQ6と対極にある。結局のところ、ガソリンとディーゼルのエンジンを設定する、トラディッショナルなコンパクトエグゼクティブのバリエーションだからだ。

テスト車:アウディS5サルーン・ローンチエディション
テスト車:アウディS5サルーン・ローンチエディション

はたしてアウディは、Q6で見せたような変化が主流となっていくのだろうか。今回はV6ハイブリッドに4WDを組み合わせた、高性能仕様のS5で検証する。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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