【キャンピングカー『種車』事情】フィアット・デュカト・ベースの高級モデルが人気!背景にハイエース長納期も

公開 : 2025.02.04 11:45

正規販売網での安心感

ステランティスジャパンがフィアットデュカト』の日本導入を発表したのは、2022年12月。輸入車ブランドとして、中大型の本格的なLCV(商用車)を日本導入し、さらにキャンピングカーの『種車』として正規販売網を全国展開したことに、キャンピングカー業界のみならず日本の自動車産業界全体が驚いた。

その後、2024年8月には最新のADAS(先進運転支援システム)などを装着した、『デュカト・シリーズ9』を発表するなど、モデルとしての進化を遂げている。

デュカトは、2024年8月に最新のADASなどを装着した『デュカト・シリーズ9』に進化。
デュカトは、2024年8月に最新のADASなどを装着した『デュカト・シリーズ9』に進化。    フィアット

2023年以降、ジャパンキャンピングカーショーを含めて日本RV協会が主催する全国各地のキャンピングカーショーでは、キャンピングカービルダー各社が手掛けるデュカトをベースとした車両の展示が急増し、販売を着実に伸ばしているところだ。

今回のショーでデュカト・ベース車を扱う複数のビルダーに話を聞いたところ、ユーザー層としては、ハイエースのバンコンからの乗り換え、もともと輸入キャンピングカーのユーザーなど、様々なケースがあるという。

輸入キャンピングカーというと、日系メーカーのベース車と比べて、整備面や車両補償面で不安を感じる人がいたのも事実だ。それが、ステランティスジャパンによる正規サポートという裏付けによって、キャンピングビルダーとしてはビジネスの自由度が一気に広まってきている。

デュカト・ベースのキャンピングカーの価格は1000万円を超え、全長も5.4メートル版と6メートル版とかなり大きい。それでも、運転のしやすくあまり大きさを感じないというユーザーの声も多く、今後も販売は着実に増えていきそうだ。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    桃田健史

    Kenji Momota

    過去40数年間の飛行機移動距離はざっと世界150周。量産車の企画/開発/実験/マーケティングなど様々な実務を経験。モータースポーツ領域でもアメリカを拠点に長年活動。昔は愛車のフルサイズピックトラックで1日1600㎞移動は当たり前だったが最近は長距離だと腰が痛く……。将来は80年代に取得した双発飛行機免許使って「空飛ぶクルマ」で移動?
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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