フィアット・グランデ・パンダ・エレクトリックへ試乗 初代の面影が滲む意欲作 HVも同時リリース

公開 : 2025.02.06 19:05

内容の濃い仕上がり 成功が想像できる

大成功といえる第一印象を残してくれた、グランデ・パンダ。素晴らしいパッケージングにあり、運転すれば気分が良くなる。ブランド名の異なる兄弟モデル的な印象は薄く、しっかり独自の個性を味わえる。

運転体験は、確かにそこまで楽しいわけではない。しかし、デザインの力で見事に補い、ターゲット層へ必要な性能は満たしている。乗り心地は褒められるし、装備や車内空間も強みだろう。お手頃な価格もうれしい。

フィアット・グランデ・パンダ・エレクトリック・レッド(欧州仕様)
フィアット・グランデ・パンダ・エレクトリック・レッド(欧州仕様)

実に内容の濃い仕上がりといえ、成功は充分に想像できる。フィアットは500だけではないことを、力強く主張するかのようだ。

◯:細部まで行き届いたデザイン 抜群のコストパフォーマンス 充実装備の広々とした車内
△:そこまで運転体験は面白くない 制限速度警告のアラーム

フィアット・グランデ・パンダ・エレクトリック・レッド(欧州仕様)のスペック

英国価格:2万975ポンド(約409万円)
全長:3999mm
全幅:1763mm
全高:1570mm
最高速度:131km/h
0-100km/h加速:11.0秒
航続距離:320km
電費:5.7km/kWh
CO2排出量:−
車両重量:1536kg
パワートレイン:永久磁石同期モーター
駆動用バッテリー:43.8kWh
急速充電能力:100kW
最高出力:112ps
最大トルク:12.4kg-m
ギアボックス:1速リダクション(前輪駆動)

記事に関わった人々

  • 執筆

    マーク・ティショー

    Mark Tisshaw

    役職:編集者
    自動車業界で10年以上の経験を持つ。欧州COTYの審査員でもある。AUTOCARでは2009年以来、さまざまな役職を歴任。2017年より現職の編集者を務め、印刷版、オンライン版、SNS、動画、ポッドキャストなど、全コンテンツを統括している。業界の経営幹部たちには定期的にインタビューを行い、彼らのストーリーを伝えるとともに、その責任を問うている。これまで運転した中で最高のクルマは、フェラーリ488ピスタ。また、フォルクスワーゲン・ゴルフGTIにも愛着がある。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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