2025年版 小型で実用的な欧州Bセグ・ハッチバック 10選 キビキビした走りと多用途性

公開 : 2025.02.09 18:05

欧州で「スーパーミニ」と呼ばれるBセグメント・ハッチバックは近年、小型で実用的なだけでなく、ダイナミックな走行性能と高い質感を備えたクルマへと進化している。注目すべき10台をピックアップした。

走りも使い勝手も優れた「スーパーミニ」

デザイン、走行性能、使い勝手の良さ、コストパフォーマンスなど、さまざまな観点から特に優れた欧州Bセグメント・ハッチバックのベスト10を紹介する。

近年、車高の高いクロスオーバーやSUVがトレンドとなっているが、小型ハッチバックの存在感はまだまだ大きく、欧州市場における新車販売台数の上位を占めている(2024年のトップはダチア・サンデロ)。

欧州Bセグメント・ハッチバックのベスト10を紹介する。
欧州Bセグメント・ハッチバックのベスト10を紹介する。

欧州ではBセグメント車のことをよく「スーパーミニ」と呼ぶ。今回は、3~4人家族で使える広さに加えて、デザインの魅力、パッケージングの良さ、運転しやすさ、使い勝手の良さなどを評価し、スーパーミニのランキングを作成した。

走行性能においては、クルマとの一体感と機敏さが重要な要素となる。スーパーミニは本来機敏で、ある程度の運転の楽しさがあるべきだ。緩慢なステアリングは大きな欠点である。たとえパワーが控えめでも、必ずしも満足できないわけではない。

1. ルノー・クリオ(ルーテシア

長所:インテリアの見た目と質感はどのクルマにも引けを取らない 低燃費なハイブリッド 手頃な価格
短所:乗り心地はもっとしなやかであってほしい 長距離では後部座席は大人には快適ではない MTはギクシャクする

ルノー・クリオ(日本名:ルーテシア)は数年前のモデルと比べて、キャビンのデザイン、人間工学に基づいた設計、そして質感の高さが大幅に改善されている。その一方で、コストパフォーマンスも相変わらず大きな強みである。

1. ルノー・クリオ(ルーテシア)
1. ルノー・クリオ(ルーテシア)

凸凹の多い一般道においては、「フランス車」に期待するよりも乗り心地が硬く、ぎこちなさを感じる。不快というほどではないが、かつてのようなしなやかさはない。

しかし、ハンドリングは好印象だ。ステアリングレスポンスは最高とは言えないが、かなり直感的でナチュラルなフィーリングを持つ。ボディは多少ロールするものの、コーナリング時のバランスを保つのに十分なシャシー性能を備えている。

以前はRSという高性能モデルが存在したが、残念ながら今はない。現行世代で最速のモデルは最高出力140psのクリオEテック・ハイブリッドである。純ガソリン車に比べてやや高価だが、トヨタヤリスホンダ・ジャズ(日本名:フィット)と比べてはそれほどでもない。

ルノーのハイブリッド・パワートレインは、大型車では少しパワー不足を感じることもあるが、小柄なクリオにはぴったりで、ヤリスやジャズよりも速くて魅力的に仕上がっている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    英国編集部ライター
  • 執筆

    マレー・スカリオン

    Murray Scullion

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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