2025年版 小型で実用的な欧州Bセグ・ハッチバック 10選 キビキビした走りと多用途性

公開 : 2025.02.09 18:05

4.フォルクスワーゲン・ポロ

長所:内外装のしっかりした作り 優れた洗練性 サイズの割に広い車内
短所:走行性能がやや物足りない ライバル車の方がコストパフォーマンスが高い カリスマ性に欠ける

フォルクスワーゲン・ポロは、実用性、広々とした車内、快適性、洗練性、スマートな外観など、褒められる点が多い。それほど高くない価格でこのような優れた特徴を備えているため、Bセグメント・ハッチバックとして最も優れた選択肢の1つと言える。

4.フォルクスワーゲン・ポロ
4.フォルクスワーゲン・ポロ

現行型は先代モデルから大きく進化し、印象的な新技術と高いドライビング・ダイナミクスを併せ持っている。

パワートレインはほぼ全般的に強力であり、乗り心地と機械類の洗練度も非常に高い。後部座席には平均的な身長の大人や子供が座れるだけのスペースがある。

ポロはこのクラスのハッチバックの理想形に近い。しかし、かつてはトップを独走していたものの、強力なライバルの台頭により存在感が薄まってきている。ライバルたちはポロよりも独創的で、活発に走り、遊び心があり、高級感のあるインテリアを備えている。フィエスタやイビサのようなクルマの方が運転していて楽しいと思える。

5. ヒョンデi20

長所:装備が充実 広々としたキャビンとトランク インフォテインメント・システムが使いやすい
短所:乗り心地とハンドリングが平凡 ギア比が長いためパフォーマンスは今ひとつ プラスチックの内装が安っぽい

標準モデルのヒョンデi20は、シリーズのトップに位置する優れた派生モデル、i20 Nによって存在感が薄くなっている。

5. ヒョンデi20
5. ヒョンデi20

しかし、i20には、広々とした車内空間、大きなトランク、充実した標準装備など、魅力も多い。

一方で、インテリアの質感はクリオやポロほど良くないし、価格から期待されるほどの仕上がりではない。

乗り心地はかなり硬めだが、その分、ライバルにはないシャープな走行感覚がある。運転の楽しさではやはりフィエスタに軍配が上がるが、退屈というほどでもない。

6. ダチア・サンデロ

長所:コストパフォーマンスが非常に高い 小さな家族には十分な広さ 驚くほど高い品質
短所:ユーロNCAPの安全性評価が低い 一部のエンジンは非力で常にフル回転が必要

Bセグメント・ハッチバックは手頃な価格設定を最大の売りとするクルマであり、走りの良さはおまけのようなものだ。

6. ダチア・サンデロ
6. ダチア・サンデロ

ダチア・サンデロは今回紹介する10台の中で最も運転が楽しいクルマだと言うつもりはない。それはありえない。しかし、1万2000ポンド(約230万円)強の価格で、広々とした車内としっかりとした品質を備えている。

快適なシート、扱いやすい位置にあるコントロール類、高速走行での燃費の良さ、すっきりとしたエクステリアデザインなど、AUTOCAR英国編集部はサンデロを全体的に高く評価している。

シンプルなところが魅力的で、使えば使うほど愛着が湧いてくる。ダチアはルノー・グループ傘下であるため、その根底にはフランス車らしさを感じることができる。それは悪いことではない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    役職:ロードテスト副編集長
    2017年よりAUTOCARでロードテストを担当。試乗するクルマは、少数生産のスポーツカーから大手メーカーの最新グローバル戦略車まで多岐にわたる。車両にテレメトリー機器を取り付け、各種性能値の測定も行う。フェラーリ296 GTBを運転してAUTOCARロードテストのラップタイムで最速記録を樹立したことが自慢。仕事以外では、8バルブのランチア・デルタ・インテグラーレ、初代フォード・フォーカスRS、初代ホンダ・インサイトなど、さまざまなクルマを所有してきた。これまで運転した中で最高のクルマは、ポルシェ911 R。扱いやすさと威圧感のなさに感服。
  • 執筆

    マレー・スカリオン

    Murray Scullion

    役職:デジタル編集者
    10年以上ジャーナリストとして活動し、雑誌、新聞、ウェブサイトに寄稿してきた。現在はオンライン版AUTOCARの編集者を務めている。オースチンやフェラーリなど、1万円から1億円まで多数のクルマをレビューしてきた。F1のスター選手へのインタビュー経験もある。これまで運転した中で最高のクルマは、学生時代に買った初代マツダMX-5(ロードスター)。巨大なジャガーXJ220も大好き。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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