リフレッシュでの変化は? シトロエンC4 Xへ試乗 穏やかな加速 軽いステア 優しい乗り心地

公開 : 2025.02.18 19:05

3代目C4と同様にC4 Xも小改良 英国仕様は1.2LマイルドHVの1択 座り心地に優れるアドバンスド・シート 穏やかな加速に軽いステアリング 優しい乗り心地 英編集部が評価

3代目C4と同様にC4 Xもリフレッシュ

シトロエンC4 Xが登場したのは、3代目C4と同じタイミングの2021年。フロント周りはC4と同一で、センターピラーから後方のボディが異なり、全長は240mm長い。

兄弟モデルと呼べる関係だが、英国での販売はC4へ大きく水を開けられている。3年ほどで売れた台数は、かたや約1万9000台なのに対し、C4 Xは約2000台に留まっている。トルコでは、約3万台も売れているのだが。

シトロエンC4 X ハイブリッド136 マックス(英国仕様)
シトロエンC4 X ハイブリッド136 マックス(英国仕様)

今回、2025年仕様としてアップデートを受けた。グローバルブランドとして、特定の市場以外でも活性化することはできるだろうか。

英国仕様のパワートレインは、1.2Lガソリンのマイルド・ハイブリッド1択。E-C4は、駆動用バッテリーとモーターで走る。

フロントマスクは、C4と同様にリフレッシュ。中央には、大きなシトロエンのロゴがあしらわれ、凝りすぎず、魅力的で個性的な雰囲気が強化されている。コンセプトカーのオリとC5 エアクロスへ通じる、デザイン処理といえるだろう。

細いバー状のデイライトとヘッドライトが、新たな表情を作り、ワイド感が強調された。リア側では、テールゲートにCITROENとアルファベットが並ぶ。テールライトは、C4と差別化されている。アルミホイールは、18インチが標準だ。

ボディカラーは6色を設定。ツートーン・ルーフと、2色の差し色も指定できる。ゴールドのアクセントは、かなり目立つ。

座り心地に優れるアドバンスド・シート

ルーフラインは傾斜するが、車内への影響は限定的。とはいえ、身長の高い大人が後席へ座る場合、前席は前へスライドさせたくなるだろう。頭上空間も広いわけではないが、平均的な大人なら不満はないはず。

シートは、新アイテムとなるアドバンスド・コンフォート。横方向のサポート性が改善しており、座り心地に優れる。ただし、背もたれの上部だけが硬めで、座面の長さはもう少し欲しい。シートヒーターは、上位グレードのみに用意される。

シトロエンC4 X ハイブリッド136 マックス(英国仕様)
シトロエンC4 X ハイブリッド136 マックス(英国仕様)

内装の素材は上質な部分もあるが、硬いままのプラスティック部品もチラホラ。試乗車の配色はブラック基調で、ちょっと単調に思えた。グロスブラックのパネルは、見た目は美しいものの、指紋が残りがち。荷室は510L。このクラスでは大容量といえる。

ダッシュボード上には、10.0インチのタッチモニター。メーターパネルは、スピードなどがシンプルに表示される、7.0インチ・モニターへ置換された。そのレイアウトは、C4と共通する。

ヘッドアップディスプレイは、ダッシュボード奥の透明なスクリーンへ投影される。その位置は、ドライバーが簡単に調整できる。

インフォテインメント・システムには、ホームボタンとボリュームノブの、実際に押せるハードスイッチがあり便利。エアコンの操作パネルも同様だ。

タッチモニターのソフトウエアは最新版が稼働するが、動作は少し遅め。それでも、カーナビは目的地を設定しやすく、音声操作の聞き取りも良好。スマートフォンとのミラーリングには、無線で対応する。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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