リフレッシュでの変化は? シトロエンC4 Xへ試乗 穏やかな加速 軽いステア 優しい乗り心地

公開 : 2025.02.18 19:05

穏やかな加速 軽いステアリング 優しい乗り心地

マイルド・ハイブリッドのエンジンは、ステランティス・グループおなじみの、1.2L 3気筒ガソリンターボ。最高出力は136psで、28psをアシストする電気モーターと0.43kWhの駆動用バッテリーが載り、3km前後なら電気だけで走行できる。

ドライブモードは、スポーツ、ノーマル、エコの3種類。いずれも回生ブレーキが強く効き、積極的にバッテリーを充電してくれる。その減速感には、すぐに慣れるだろう。

シトロエンC4 X ハイブリッド136 マックス(英国仕様)
シトロエンC4 X ハイブリッド136 マックス(英国仕様)

積極的な加速を求めると、エンジンへの切り替わりがやや目立つ。気にすれば、という程度ではあるが。

トランスミッションは、6速デュアルクラッチ・オートマティック。ギア比はロングで、穏やかなアクセルレスポンスと相まって、活発な印象は得にくい。

パワーステアリングは、取り回しやすさを求めて、低速域で軽くなるよう調整された。市街地では、殆ど力をかけることなく、ステアリングホイールを操れる。少し軽すぎると感じる人もいるだろう。

そのステアリングホイールは、50km/h辺りから突然重さが増し始める。70km/h前後で走るような郊外の一般道では安心感があり、ボディを狙い通りに導ける。初めは違和感を覚えそうだが、全体的な操縦性に不快な部分はないといえる。

乗り心地は優しい。高めの速度域では、やや姿勢制御の安定性に陰りは出るが。

充実装備で個性的な見た目のシトロエン

C4 Xの英国価格は、1.2Lマイルド・ハイブリッドのプラス・グレードで2万4735ポンド(約482万円)から。試乗したマックス・グレードでは、2万6625ポンド(約519万円)となる。ボディは長いが、C4と価格設定は変わらない。

18インチのアルミホイールや、10.0インチのタッチモニターなど、装備は充実。前後の席へ、カーテンエアバッグが標準装備なのもうれしい。

シトロエンC4 X ハイブリッド136 マックス(英国仕様)
シトロエンC4 X ハイブリッド136 マックス(英国仕様)

フェイスリフトの内容は限定的といえ、C4 Xが英国市場で人気モデルへ躍進することは難しいかもしれない。それでも、全体的には好ましいシトロエンだ。ファミリーカーとして実用性は低くなく、個性的なスタイリングも魅力の1つといえる。

最大のライバルといえそうなのは、全長4360mmで、3代目を数えるC4かもしれない。自宅の駐車場に奥行きが充分あるなら、C4 Xも検討候補へ加えてみてはいかがだろう。

◯:多くのクロスオーバーとはひと味違うスタイリング 510Lと大きな荷室
△:テールゲートの開口部が狭め ややまとまりの悪いリア周りの見た目

シトロエンC4 X ハイブリッド136 マックス(英国仕様)のスペック

英国価格:2万6625ポンド(約519万円)
全長:4600mm
全幅:1800mm
全高:1525mm
最高速度:209km/h
0-100km/h加速:8.0秒
燃費:22.0km/L
CO2排出量:107g/km
車両重量:1335kg
パワートレイン:直列3気筒1199cc ターボチャージャー+電気モーター
使用燃料:ガソリン
最高出力:136ps
最大トルク:23.3kg-m
ギアボックス:6速デュアルクラッチ・オートマティック(前輪駆動)

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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