アウディS7
公開 : 2012.07.28 18:47 更新 : 2017.05.29 18:18
■どんなクルマ?
アウディS6、S8に次いでS7が英国市場で発売になった。この3台は同じエンジンが搭載されている。それは旧いV10に代わるツイン・ターボのV8だ。S7は全くの新型であって、その前モデルは存在しないが、そのアーキテクチャーはS8よりもS6に準じている。
その鼻の下の4.0リッター・ツイン・ターボ・エンジンは414bhpを発し、7速のデュアル・クラッチ・トランスミッションが組み合わせられる。その駆動方式はクアトロ・システムが標準で、その機敏はRS5で実証済みだ。
インテリアに多用されるカーボンファイバーは美学以外の何物でもなく、その軽量さというメリットはない。実際、アルミニウム・ボディにもかかわらず、その重さは2トンを超える。
■どんな感じ?
実に正直なクルマ造りがされていて、からかっているような点はひとつも見当たらない。機敏さはこのクルマでは対して重要なポイントではないようだ。あり余るロー・エンドのトルクがぐいぐいとクルマをひっぱていってくれる。しかもシリンダー・ストップ・システムのおかげで燃費は10.4km/lという高い数値をマークするのだ。
S7はエア・スプリングを持ち、MMIシステムによってダンパー、ステリング、エンジンとギアボックスのレスポンスなど多くのパートが調整可能だ。ほんの少しのロード・ノイズはあるものの、最も柔らかいセッティングでは、S7は本当に快適でイージーなクルマといえる。
われわれのテスト車両は、ロック・トゥ・ロックが2.0回転というダイナミック・ステアリング・オプション装着車だった。多くのドライバーはそのステアリングが感覚的になじまないと思うだろうが、私にとってはそれほど気にもならなかった。
■「買い」か?
多分買いだ。アウディS7は、少しばかりぶっきらぼうなインストルメントを持っており、速いが決して荒々しくないクルマだ。それ以外の何物でもないクルマと言えよう。そして、突出した何かを主張するクルマでもない。その優れたダイナミクスは、あなたをきっと満足させることだろう。
(マット・プライヤー)
アウディS7
価格 | 61,995ポンド(766万円) |
最高速度 | 250km/h |
0-100km/h加速 | 4.7秒 |
燃費 | 10.4km/l |
Co2排出量 | 255g/km |
乾燥重量 | 2020kg |
エンジン | V8 3993cc ツイン・ターボ |
最高出力 | 414bhp/6400rpm |
最大トルク | 56.1kg-m/1400rpm |
ギアボックス | 7速デュアル・クラッチ・オートマティック |