【今や貴重なミドルサイズワゴン】8.5世代に進化!フォルクスワーゲン・ゴルフ・ヴァリアントはディーゼルで乗りたい

公開 : 2025.02.08 07:05

昨年生誕50周年を迎えたフォルクスワーゲン・ゴルフ。その8代目がビッグマイナーチェンジを受け、通称『ゴルフ8.5』へと進化を果たしました。その中からヴァリアント(ワゴン)のディーゼルを選び、篠原政明がテストします。

ビッグマイナーチェンジを受け8から8.5へ

1974年に初代がデビューして以来、今もなおCセグメントにおいては世界的にスタンダードなメジャーとして君臨し続ける、『フォルクスワーゲン・ゴルフ』。そんなゴルフが生誕50周年を迎えた昨年、ビッグマイナーチェンジを果たした。

現行型となる8代目ゴルフが登場したのは2019年(日本発売は2021年)だから、5年を経てゴルフは大きく進化した。それゆえ、現行型は通称『ゴルフ8』と呼ばれていたが、今回の進化版は『ゴルフ8.5』と呼ばれているくらいだ。

ワゴンのディーゼルターボ搭載車、『ゴルフ・ヴァリアントTDI Rライン』をチョイスして試乗。
ワゴンのディーゼルターボ搭載車、『ゴルフ・ヴァリアントTDI Rライン』をチョイスして試乗。    田中秀宣

エクステリアでは、ひと目でゴルフと分かるスタイリングは変わらないものの、新デザインのLEDヘッドランプなどで顔つきを一新。上級グレードではグリルのVWエンブレムがイルミネーション付きになり、リアまわりも意匠を変更した。

インテリアでは、新インフォテインメントシステムの『MIB4』を採用し、タッチディスプレイは12.9インチの大型になり、インターフェイスの操作性を向上させた。スマホのワイヤレス充電などの快適装備をはじめ、運転支援システムなどの安全装備も充実している。

パワートレーンは、ガソリンは1.5L直4ターボのマイルドハイブリッドと、GTIおよびR用の2L直4ターボ。ディーゼルは2L直4ターボとなった。

ボディバリエーションは従来どおり5ドアのハッチバックと、ホイールベースを50mm、全長(主にリアセクション)を345mm延長したワゴンのヴァリアントを設定。

そんなゴルフ8.5が、いよいよ日本でも今年初めから販売開始された。今回は、その数あるバリエーションの中から、ワゴンのディーゼルターボ搭載車、『ゴルフ・ヴァリアントTDI Rライン』をチョイスして試乗してみることにした。

ヨーロッパのワゴンらしいスタイリッシュなプロポーション

クルマの性能としてはゴルフで十分だけれど、プライベートでもビジネスでも人や荷物を積む機会が多いからと、ワゴン版のゴルフ・ヴァリアント(以下、ヴァリアント)を選ぶ人は少なくない。しかもヴァリアントはBピラーから前こそハッチバックと基本的に変わらないが、後ろはオリジナルのスタイルで差別化し、リアウインドウもハッチバックより傾斜させている。ヨーロッパのワゴンらしいスタイリッシュなプロポーションもなかなかオシャレだ。

しかも今回の試乗車はRラインというスポーティグレードなので、専用の前後バンパーなどでエクステリアをドレスアップしている。足まわりも専用スポーツサスペンションに225/40R18というワイドな偏平タイヤを装着するなど、走りも十分に楽しめそうだ。

ゴルフ・ヴァリアントは、ヨーロッパのワゴンらしいスタイリッシュなプロポーションだ。
ゴルフ・ヴァリアントは、ヨーロッパのワゴンらしいスタイリッシュなプロポーションだ。    田中秀宣

コクピットに乗り込むと、小型タブレットよりも大きそうなディスプレイが目をひく。スタートボタンを押し、ゴルフ8からスイッチ式になったATセレクターをDに入れて走り出す。

走り出して、まず従来型よりもボディ剛性が高められたように感じられた。もちろん従来型でも十分にしっかり感があったが、8.5ではよりガッチリした印象だ。これにはRラインの専用装備であるスポーツサスペンションも影響しているかもしれない。サスペンションそのものは少し硬さを感じるが、走行距離がまだ2000kmくらいということもあり、もう少し距離を走ればアタリがついて馴染んできそうだ。

ディーゼルターボは従来型と基本的に変わらないもの。しかしディーゼルとしてはノイズも抑えられ、パワフル感こそないが、低速域からトルクフルで街中でも高速でも落ち着いた余裕のある走りっぷりを見せる。

Rライン専用シートはサポート性が高く、しかも試乗車はオプションのレザー製でタッチも良く、長距離ツーリングにもワインディングロード走行にも対応してくれそう。シートヒーターにステアリングホイールヒーターも装備されているから、寒い日のドライブも快適だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    篠原政明

    Masaaki Shinohara

    1958年生まれ。某自動車雑誌出版社をめでたく? 卒業し、フリーランスのライター&エディターに。この業界に永くいるおかげで、現在は消滅したものを含めて、日本に導入されている全ブランドのクルマに乗ってきた……はず。クルマ以外の乗りものもけっこう好きで、飛行機や鉄道、さらには軍事モノにも興味があるらしい。RJC会員。
  • 撮影

    田中秀宣

    Hidenobu Tanaka

    写真が好きで、車が好きで、こんな仕事をやっています。
    趣味車は89年式デルタ・インテグラーレ。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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