BMW M235i コンバーチブル

公開 : 2015.02.16 23:50  更新 : 2017.05.23 10:26

6気筒の唸りとターボの回る音、バックファイヤーの音などを耳にするとアドレナリンが湧き出してくる。回せば回すほど、たまらなく楽しいのだ。

事実、やはりMTの方が自分で運転している気持ちになれるけれど、8速ATの仕事ぶりも目を見張るものがある。特にアップ/ダウン・シフト時のレスポンスはフォルクスワーゲンのDSGを確実に上回っている。

ただし乗り心地とハンドリングはクーペに比べると劣っている。とくにミドル・コーナーを通過中に片足がバンプを踏み越えたりすると、ボディの前後がぐにゃりと別個の動きをする感覚をもたらすのは残念だ。

交通量の少ない峠道を攻め込んだ際の身のこなしは相変わらず軽やか。ただし小さなRが重なるシケインを走り抜けていくと、次第に車体が自分の思っている方向と違う方向に向きたがる傾向がある。

クーペではなかったことなので、看過することは難しい。また、足元が締め上げられるスポーツ・モードにセットしてみても、状況が好転することはなかった。

市街地の穏やかな速度域でコンフォート・モードにしてみると、足元の硬質さは残るものの扱いやすさは保たれていることがわかる。

48km/hまでならば開閉が可能なルーフを閉じてみたところ(20秒かかる)、ウインド・ノイズの遮音レベルの高さはうかがえた。 ただし、高速域ではタイヤから発生するノイズが室内にこもりやすい。

内装は標準の2シリーズとほぼ等しいため、アウディには及ばないけれど、まずまずの質感は保たれている。シートやステアリング・ポジションの調整幅が大きいのも魅力だ。

標準装備もたっぷりと用意されている。非常に完成度の高いiDriveマルチメディア・コントローラーが最初からついてくるのもうれしいニュースである。

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