英国では975万円の例も スズキ・ジムニー(シエラ) UK中古車ガイド 3ドアだって魅力的
公開 : 2025.02.25 19:05
英国では希少性から高価で取引されるスズキ・ジムニー 最近はコレクターズアイテム化 不満ない力強さを発揮する101psの1.5L 4気筒 内装は堅牢性重視 英編集部が見る魅力とは?
もくじ
ー他を凌駕する魅力 最近はコレクターズアイテム化
ー101psで不満ない力強さ 内装は堅牢性重視
ー新車時代のAUTOCARの評価は?
ーオーナーの意見を聞いてみる
ー購入時に気をつけたいポイント
ー知っておくべきこと
ー英国ではいくら払うべき?
他を凌駕する魅力 最近はコレクターズアイテム化
中古車の価格は、往々にして時間が経つほど下がっていく。しかし根強いファンが多いモデルでは、上昇することも少なくない。特に近年は。
この事実は、個性的なオフローダー、4代目スズキ・ジムニー(ジムニー・シエラ)の値動きにも表れている。英国市場の場合、2018年の発売以降、中古車の取引金額は緩やかな上昇傾向が続いている。今後も変わる見込みはないから、早めの行動が吉といえる。

英国では、ジムニーの乗用車仕様の販売は僅か2年で終了した。LCVと呼ばれる規格の商用バンも、2024年に打ち切られている。最近はコレクターズアイテム化しており、状態や年式次第では5万ポンド(約975万円)が付く例もあるほど。
フィアット・パンダやダチア・ダスターといった、小さな四輪駆動モデルは他にも存在する。とはいえ、抜群の走行性能とレトロなデザインが融合した日本のジムニーが、他を凌駕する魅力を有することは間違いない。
地面とボディが接する角度は、トヨタ・ランドクルーザー並みに深い。四輪駆動システムとローレンジ・トランスファーを備え、軽いボディは走る場所を選ばない。子山羊のように、急斜面や小川をスイスイと駆けていける。
最低地上高はそこまで高くなく、ゴツゴツした岩場では注意が必要。しかし、サスペンションやタイヤ、アンダーガードなどをアップグレードすれば、ランドローバー・ディフェンダー並みに許容力は引き上げられる。パーツのサプライヤーは多い。
101psで不満ない力強さ 内装は堅牢性重視
その代償としてオンロード性能はほどほど、低速域での乗り心地は落ち着かない。とはいえ、速度がある程度出れば、凹凸をいなしフラットに。カーブではボディロールが大きく、ステアリングはスローレシオだが、都心部での取り回しも悪くない。
英国仕様のエンジンは、101psを発揮する1.5L 4気筒・自然吸気ガソリン。市街地だけでなく、農地を奔走するのに、まったく不満ない力強さを備える。高負荷時はノイズが小さくないから、高速道路が得意といえないけれど。

トリムグレードは、SZ4とSZ5の2種類が選べた。前者はスチールホイールのベーシック・グレード。後者はアルミホイールにLEDヘッドライト、プライバシーガラス、オートエアコン、シートヒーターなどが追加される豪華グレードだった。
7.0インチのタッチモニターは、スズキ・スイフト譲り。グラフィックは冴えなくても、スマートフォンとのミラーリングに対応するから、充分快適に扱える。
内装は、堅牢性重視。安っぽい感じは拭えないが、しっかりしたスイッチやノブで、必要な機能を簡単に操作できる。
リアシートは子ども向き。テールゲートはサイドヒンジで、後席が使える状態では、殆ど荷物は載らない。商用バン仕様なら、2シーターで863Lの荷室が用意されるが。
英国でジムニーをお探しなら、今がベストタイミングかもしれない。お買い物にも、子どもの送迎にも、本気のクロカン走行にも対応する、小柄な四輪駆動を欲しいと考える人が減る見込みは薄い。
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