メルセデス・ベンツGクラス EQテクノロジーへ試乗 極端なゲレンデに4モーターはピッタリ
公開 : 2025.02.26 19:05
ボクシーでレトロな見た目のGクラスがバッテリーEVに 外装や内装はエンジン版とほぼ変わらず 4モーターで587ps 3.2tを感じさせない走り 大トルクで悪路性能は秀抜 英編集部が評価
もくじ
ーボクシーでレトロな見た目でも電気自動車
ーバッテリーは116kWh 内装はエンジン版と変わらず
ー4モーターで587ps 3.2tを感じさせない走り
ー大トルクで悪路性能は秀抜 360度ターンも可能
ーGクラスへ見事に合致する電動パワートレイン
ーメルセデス・ベンツ G 580 ウィズEQテクノロジー AMGライン・プレミアムプラス(英国仕様)のスペック
ボクシーでレトロな見た目でも電気自動車
メルセデス・ベンツGクラス、G 580 EQテクノロジーがグレートブリテン島へやって来た。車重は3209kgにも達する。大きな衝撃を与える、新モデルといっていい。
同社が開発で重視したことは、何よりGクラスであること。電動なことは、1つのバリエーションだと捉えて欲しいと考えている。とはいえ、メルセデスAMG G 63よりトルクフルで、悪路での走破性は高い。この世に必要な性能を、越えているように思う。

ボクシーな見た目には、1970年代の、昭和な香りが漂う。同じ特徴を持つオフローダーには、トヨタ・ランドクルーザー 250やランドローバー・ディフェンダーといった例がある。
バッテリーEVのSUVには、BMW iXやアウディQ8 e-トロンなどがある。だが、スタイリングはだいぶモダン。そのイイトコドリといえそうな、G 580 EQテクノロジー。ラグジュアリーな選択肢として、唯一の解釈といえそうだ。
スタイリングは、基本的にエンジンで走るGクラスと同等。ブルーのボディトリムが、差別化のわかりやすい要素となる。
注意深く観察すると、ボンネットは空力特性を改善するため、僅かにラインが持ち上げられている。ルーフスポイラーとAピラーのディフューザー、リア・ホイールアーチ前部のエアインテークなども、違いとなる。
英国仕様では、ホイールは20インチが標準。インチダウンでオールテレーンタイヤを履かせたい場合は、オプションとなる。テールゲートのスペアタイヤ風ケースは、充電ケーブルの収納ボックス。本物のスペアタイヤもオプションだ。
バッテリーは116kWh 内装はエンジン版と変わらず
ラダーフレームとボディが別体の構造は、Gクラスと共有。116kWhの駆動用バッテリーは、メルセデス・ベンツEQS SUVと同じセルだが、ユニットの形状は異なり、左右のシャシーレールの間に搭載される。両端には、冷却システムが実装される。
クロスブレースが除去され、駆動用バッテリーのケースはフレームの一部もなす。悪路を想定し、下面はカーボンファイバー製のプレートで保護される。

キャビンのエアベントが拡大され、そこまで勢い良くドアを閉めなくても、ラッチが噛み合うようになった。おなじみの、ガシャンという音で。
インテリアもGクラス。背中を起こした運転姿勢で、直立した長方形のフロントガラスが前面に広がる。足元の空間は狭め。実は全長4624mmと、そこまで巨大なわけではない。後方視界は、充電ケーブル・ボックスが遮る。
12.3インチのツインモニター・パネルがダッシュボードに載り、片側はMBUXインフォテインメント用、他方はメーター用となる。ステアリングホイールにはタッチセンサーがレイアウトされるが、押しやすいものの、スクロールしにくい。
センターコンソール側には、実際に押せるハードスイッチが並ぶエアコン用の操作パネル。従来どおり扱いやすい。ドアミラーの角度も、ドア側のボタンで調整できる。
荷室容量は555L。ボンネット側に収納は用意されない。クルマ全体での最大許容重量は3500kgで、最大積載量は415kgに制限される。家族全員とスキー道具を載せたら、400kgに迫るはず。
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