BYDはアルファ・ロメオだ!(暴論)【新米編集長コラム#19】

公開 : 2025.02.17 11:45

ウォルフガング・エッガー氏のチームがデザインを担当

しかし、そういった気になるところを補って余るほど、シールのデザインを気に入ってしまった。実はBYDのエクステリアデザインはウォルフガング・エッガー氏のチームが率いていて、彼はウォルター・デ・シルヴァ氏がアルファ・ロメオのデザインを率いた時代、156、147などを一緒にデザインしている。そしてデ・シルヴァ氏移籍後は、チーフデザイナーとなり、8Cコンペティツィオーネなどをまとめた。その後はアウディセアトなどで活躍し、現在はBYDという経歴だ。

そういった目線で見ると、確かにBYDデザインからは欧州車の雰囲気が感じられ、シールもボディカラーを赤にしてアルファ・ロメオのエンブレムを付けたら、アルファ156、159の後継と言われても不思議ではない! のだ(あくまで個人の感想です)。上から見た時のフォルムもよく、自宅の2階から眺めていて、これはいいかもと感じた。

特にリアからのスタイルは欧州車の風味を感じ、エンブレムが変われば……と思ってしまう。
特にリアからのスタイルは欧州車の風味を感じ、エンブレムが変われば……と思ってしまう。    平井大介

ちなみにこの感覚は、実際に知人のアルファ・ロメオ乗りにも共感頂けたので、あながち暴論でもないと思い、今回原稿にした次第。最近、街中でだいぶBYDを見かけるようになってきて、そのたびに、新鮮さとどこか懐かしい感じも覚えているのだが、それはきっと、個人的に好きなイタリアンデザインのテイストを見出せるからだろう。

乗り味で気になったところはあったものの、いい意味で普通に乗れるクルマで、製品としてのクオリティは充分。日頃の生活でも、購入して普通に使っているものがタグを改めて見たら、メイド・イン・チャイナだったことは多々あるが、まさにBYDシールはそういうクルマだと思った。デザインを気に入ったら、とりあえずお近くのディーラーへ向かうべし、なのである。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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