【アウトビアンキって覚えていますか?】世界的にも珍しい、A112の全国ミーティングに若手編集部員オゴーが参加

公開 : 2025.02.21 07:05

アウトビアンキの不思議

今回『112の日』に参加して確信を強めたのは、アウトビアンキA112とのそのオーナー達にはちょっとした傾向と不思議が混在するということ。

まず、僕のように日頃のメンテナンスや整備はもちろん、エンジンや板金塗装に至るまで、DIYでクルマを維持している人の割合が多い。きっとそれは、簡単な構造であることや、金銭コストをかけずに手間や時間をかけた盆栽のような嗜み方ができることが要因。

偶然にもパンタロン(ベルボトム)着用率が高かった。
偶然にもパンタロン(ベルボトム)着用率が高かった。    小河昭太

ちょっと不思議なのは、オーナーたちの年齢や雰囲気がバラバラであること。同じクルマを持っているということは、基本的に価値観や状況の何かしらかが似通っているわけで、なんとなくクルマとオーナーの雰囲気には相関があるのが一般的。それが見事に三者三様なのである。ただ、共通点があると言えば、パンタロン(ベルボトム)のジーンズを履いた人がやたら多かったことくらい。これがなぜなのか、そういう筆者もたまたま履いていったのだが。

さらには、クルマ自体も1台ずつ雰囲気が異なる。これは見た目や雰囲気だけでなく、実際に試乗してみても、同じクルマとは思えないくらい『三車三様』。これは、オーナーたちによる努力や工夫の結果なのか、はたまた元々の製造公差が大きいからなのだろうか。

また、イベントの雰囲気も独特。同じ場所に集まっているのに、それぞれがいい意味で独立しているので、オリジナル状態に近いから偉いとか、アバルトは速いから偉いなどといった固定観念や、排他的な思想のようなものが存在しない。『みんなちがって、みんないい』の世界観を体現しており、なんとも言えない居心地の良さがあるのだ。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影 / 編集

    小河昭太

    Shota Ogo

    2002年横浜生まれ。都内の文系大学に通う現役大学生。幼いころから筋金入りのクルマ好きで、初の愛車は自らレストアしたアウトビアンキA112アバルトとアルファロメオ2000GTV。廃部になった自動車部を復活させようと絶賛奮闘中。自動車ライターを志していたところAUTOCAR編集部との出会いがあり、現在に至る。instagram:@h_r_boy_

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