GRヤリスの予算で狙える BMW M4(F82型) UK中古車ガイド 最高バランスはラストの「CS」

公開 : 2025.03.04 19:05

新しいトヨタGRヤリスと同等の予算で狙える、F82型のBMW M4 直6ツインターボで431ps 強い一体感を味わえる6速MT 最高バランスはラストのCS 英編集部が中古車で魅力を再確認

新しいGRヤリスと同等の予算で狙えるM3

真新しいトヨタGRヤリスと同等の予算で、今なら3.0L直列6気筒ツインターボエンジンを搭載した、前世代のBMW M4が買える。英国の中古車市場を俯瞰すると、2万5000ポンド(約487万円)で売りに出ているF82型がチラホラある。

この2台の運転体験はまったく異なる。どちらも素晴らしいドライバーズカーだが、M4のシリンダーは2倍。遥かにパワフルで、高級感も高い。中古だとしても、ドイツ・ミュンヘン生まれのMモデルも魅力的だと感じる読者は、少なくないだろう。

BMW M4(F82型/2014〜2020年/英国仕様)
BMW M4(F82型/2014〜2020年/英国仕様)

初代となる、F82型BMW M4の登場は2014年。4代目のE92型まではM3を名乗っていたが、この代から2ドアのクーペとカブリオレはM4へ改称された。また、先代には自然吸気の4.0L V8エンジンが積まれていたが、直6ターボへ変更されてもいる。

シリンダーを2本減らしたぶん、2基のターボで武装し、最高出力は420ps/8000rpmから431ps/5500rpmへ増強。最大トルクは56.0kg-mで、15.3kg-mもの大増量を叶えている。

かくして、0-100km/h加速は4.1秒。48km/hから112km/hまでの加速は、E92型より3.0秒も短縮された。

6速MTも選べるが、直6ツインターボとの相性でいえば、7速デュアルクラッチATの方がベター。フルスロットルでシフトパドルを弾けば、痛快な反応を堪能できる。

それでも、多少遅くなるとしても、MTの方が公道での一体感は強い。シャシーの許容力は高く、落ち着いた操縦性を髄まで味わうことができるはず。

最高バランスのF82型はラストのCS

「1番シリアスなモードを選んでも、巧妙にタイトになりつつ、路面の酷い凹凸ですら柔軟に処理します」。もちろん、当時のAUTOCARも仕上がりを絶賛した。

また、完全なオープン状態にもなるリアデフは、カーブ侵入時のアンダーステアを抑制。フルロックで、自在にアングル調整可能なドリフトマシンへ化けると、懐の深さを称えてもいる。

BMW M4(F82型/2014〜2020年/英国仕様)
BMW M4(F82型/2014〜2020年/英国仕様)

ただし、ステアリングは極めて正確ながら、同時期のメルセデスAMG C 63に並ぶ生々しい情報までは伝えない。唯一といえる、小さな不満だろう。

一層ダイレクトな体験がお望みなら、M4 コンペティションを探したい。お値段は高くなるが、450psへ上昇し、サスペンションとリミテッドスリップ・デフ、スタビリティ・コントロールなどは再調整を受け、走りが磨かれている。

リアアクスルの安定性は通常のM4以上で、大トルクを一層有効に活かすことが可能。英国ではスノーフレークという愛称の付いた、美しい20インチ・アルミホイールと、サーキット向きのスポーツシートも標準で備わった。

最高のハードコアがお望みなら、M4 GTSが好適。しかし、右ハンドル仕様は30台しか生産されていない。取引価格は8万ポンド(約1560万円)前後と、誰でもが手を出せる存在ではない。

イチオシは、ラストを飾った460psのM4 CS。最高バランスのF82型だと表現して良いだろう。操縦性や加速力だけでなく、サウンドも素晴らしい。見た目も差別化され、中古車価格はM4 GTSの半分程度だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    サム・フィリップス

    Sam Phillips

    役職:常勤ライター
    AUTOCARに加わる以前は、クルマからボート、さらにはトラックまで、EVのあらゆる側面をカバーする姉妹誌で働いていた。現在はAUTOCARのライターとして、トップ10ランキングや定番コンテンツの更新、試乗記や中古車レビューの執筆を担当している。最新の電動モビリティ、クラシックカー、モータースポーツなど、守備範囲は広い。これまで運転した中で最高のクルマは、1990年式のローバー・ミニ・クーパーRSP。何よりも音が最高。
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

関連テーマ

コメント

おすすめ記事

 
×