プジョー新社長、208 GTi復活に前向き EVの性能向上版となる可能性

公開 : 2025.02.18 06:05

プジョーは「208 GTi」復活を検討している。GTiのバッジは2021年以来、使われていない。アラン・ファヴェイCEOはe-208の性能向上版となる可能性が高いと示唆している。

姿を消した「GTi」 再導入か

プジョーは、新型の高性能EV「e-208 GTi」の導入を検討している。新CEOのアラン・ファヴェイ氏が明らかにした。

ファヴェイ氏は2月4日、親会社ステランティスによる大規模な経営陣の刷新の一環として、リンダ・ジャクソン氏からプジョーブランドCEOの職を引き継いだ。それからわずか10日後、GTiの名称を復活させることは「自分自身に強く問いかけている問題」だと述べた。

プジョー208 GTi(先代モデル)
プジョー208 GTi(先代モデル)

2019年に第2世代が登場して以来、208にはGTiバッジが装着されておらず、また2021年に308 GTiが販売終了して以来、プジョーのモデルでは使用されていない。

当初、プジョー・スポーツ・エンジニアード(PSE)というサブブランドがGTiの後継として期待されていたが、現状は508の派生モデルに採用されているのみである。

しかし、14日に開催したイベント「E-Lion Day」でe-208 GTiの計画があるかどうか記者団に尋ねられた際、ファヴェイ氏は次のように述べた。

「プジョーブランドを、その過去、あらゆる意味での伝統と結びつけたいと強く思っている」

「そこで、ブランドの歴史を振り返り、どの程度現代に適応できるかを見極めるつもりだ。そして、この見極めにおいて除外されるものは何もないし、GTiバッジも除外されることはないだろう」

高性能モデルであれば、e-208とe-CMPプラットフォームを共有するランチア・イプシロンHFやアバルト600eと同じパワートレインを採用するのが合理的だ。どちらも前輪駆動で最高出力240psを発生し、トルセン・リミテッドスリップ・ディファレンシャルを使用している。

アバルト600eには最高出力282psのモーターも用意されているが、モデルの位置づけを考えると、e-208には搭載されないだろう。

e-208 GTiの開発が承認されれば、兄弟車であるオペル/ヴォグゾールコルサ・エレクトリックの高性能モデルが誕生する可能性もある。

208とコルサは来年、ステランティスのSTLAスモール・プラットフォームをベースにした新世代モデルに置き換えられる見込みである。そのため、両ブランドの経営陣が現行EVのホットハッチ版について、商業的にどう判断するかは不明だ。

しかし、アバルト600eで見られるように、e-CMPプラットフォームは強力なフロントモーターとパフォーマンス重視のシャシーチューンに十分対応できるため、現行世代のパフォーマンスの集大成として発売される可能性もある。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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