泥の中もスイスイ走る スバルMV(ブラット)の活躍、1982年の輸入オフロード車テストより 歴史アーカイブ
公開 : 2025.02.20 07:05
英国編集部の一番のお気に入りはスバルMV
もう少し安い価格なら、ルーマニア車のARO 24のポルトガル版であるポルタロ・パンパス(Portaro Pampas)も選択肢に入る。
英国編集部は、錆に弱いスチール製ボディが弱点になるだろうと予想していた(実際、テスト車はすでに錆びていた)。しかし、農家の人たちは、いずれにしても肥料がアルミニウムを腐食させるから気にしないと指摘した。

ポルタロ・パンパスのシートと乗り心地はランドローバーよりも快適で、ダイハツ製の4気筒ディーゼルエンジンはトルクが素晴らしく、オフロード走行の際にも四駆機構をほとんど使う必要がなかった。
これらに加えて、大きな荷室(子牛7頭、羊8匹、または干し草9束)が農民たちの人気を集めた。
英国編集部は、乗用車から派生した4485ポンド(1万5690ポンド/約300万円)のスバルMV(またはブラット)の方が気に入った。リーフスプリングはどうも好きになれないらしい。
「これは農家の奥さんが町まで運転するのにぴったりな四輪駆動車だ」と記事には書かれている。最低地上高が低く、タイヤもごく普通のタイヤだが、「粘り気のある泥地でもスイスイ走った」のは、「軽量でハイパワー」な80psのエンジンのおかげだ。
最後に、積載能力がダントツ(22束以上の干し草を積載可能)だったのはトヨタの第3世代ハイラックスで、新車価格は5560ポンド(19万455ポンド/約370万円)である。「MVに似ているが、長距離の運転は少し大変だ。深い轍にはまることは決してなく、牽引も楽勝だった」
結局のところ、ランドローバーより優れているクルマはあったのだろうか? それについては何も触れられていないが、おそらく、そのこと自体がすべてを物語っているのだろう。