【概要、本質、期待!自動車ニュースを読む】PCA(アウディ、VW、ポルシェ)とLEP(レクサス)、急速充電ネットワークで提携

公開 : 2025.02.19 12:05

【期待】日欧連携による急速充電ネットワークの拡充とユーザーメリット

PCAとLEPは、『CHAdeMO』(『CHArge de MOve=動く、進むためのチャージ』、『de=電気』、『充電中にお茶でも』の3つの意味を含む)規格に準拠した急速充電器を使用。2010年にCHAdeMO協議会を設立し、日本の主導で実現された取り組みが実を結んできたとも感じられる。

今回の提携によって、既存ユーザーの満足度向上や未来のユーザーを増やす効果も期待されるが、日本のレクサス日産三菱自工、ホンダ等ではなく、ドイツのブランドと提携したことは、レクサスがプレミアムブランドであることを鑑みると、ユーザーの属性やニーズから必然であったと推察される。

急速充電ネットワークがブランドの垣根なく利用できることは好ましいことだ。
急速充電ネットワークがブランドの垣根なく利用できることは好ましいことだ。
    ポルシェ・ジャパン

一方、カーボンニュートラル燃料の低廉化によるICEモデルへの適用と普及も期待されるも、既に一定数のBEVユーザーが存在し今後も増えることが予想されるので、急速充電ネットワークがブランドの垣根なく利用できることは好ましい。

では、同じくプレミアムブランドで多数のユーザーが存在するメルセデス・ベンツBMW等がPCAとLEPの業務提携に参画するか? あるいは他の海外や日本のブランドの参画は? といったところも期待されるが、テスラのスーパーチャージャーは『充電待ちが少ないところからユーザー満足度が高い』といったマーケティング側面もおさえつつ戦略的に推進されることが望まれる。

いずれにせよ急速充電ネットワークに限らず、水素事業や様々な面で日本と欧州の自動車産業の結びつきが強まりつつあり、協業に期待は膨らむ!

記事に関わった人々

  • 執筆

    橋爪一仁

    Kazuhito Hashizume

    ジャーナリスト。自動車業界を経て現在はアビームコンサルティング(エグゼクティブ・フェロー)。企画業務を中心に自動車のブランド・オリジナリティ時代におけるCASE、DX×CX、セールス&マーケティング、広報、渉外、認証、R&D、工場管理、生産技術、製造等の幅広い領域を研究、アドバイザー業務を中心に活動中。特に自動車を経済と技術の側面から分析するのが専門。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

概要、本質、期待!自動車ニュースを読むの前後関係

前後関係をもっとみる

関連テーマ

コメント

おすすめ記事

 
×