世界販売は100万台以上 テスラ・モデル3 UK中古車ガイド クラス最高水準の技術をお手頃に

公開 : 2025.03.22 19:05

世界で100万台以上が売れた電気自動車、モデル3 前期の中古車ならだいぶお手頃に 技術的にはクラス最高水準 スーパーチャージャーも欧米では魅力の1つ 英編集部がその長短を確認

世界中で100万台以上が売れたテスラの3

1万2000ポンド(約234万円)も用意すれば、世界で100万台以上が売れた、人気のバッテリーEVを英国では購入できる。エンジンで走る既存のクルマと互角に戦える能力を有し、われわれの概念を覆した、テスラ・モデル3中古車へ乗れる。

一般家庭を石油依存から脱却させ、クリーンなクルマの利用を可能とする、テスラの本命といえたモデル3。価格は現実的なもので、各国で好調に売れ続けている。最近フェイスリフトを受けた現行モデルだが、英国では前期型ならだいぶお手頃に流通し始めた。

テスラ・モデル3(2017年〜/フェイスリフト前/英国仕様)
テスラ・モデル3(2017年〜/フェイスリフト前/英国仕様)

ただし、1万5000ポンド(約292万円)以下で探せるモデル3は、スタンダードレンジ・プラス。駆動用モーターはリア側に1基で、最高出力は255ps。50.0kWhの駆動用バッテリーを積み、航続距離は408kmが主張された。現実的には320km程度だ。

英国編集部が推したいのは、ツインモーターのロングレンジ。350psと75kWhへ上昇し、カタログ上の航続距離は560kmへ伸びる。現実的にも480kmは走れるだろう。

スーパーカー級の加速を披露する、パフォーマンスも存在する。ツインモーターのシステム総合で450psを発揮し、ブレーキは大径になり、20インチのアルミホイールとサーキット・モードで武装。BMW M3顔負けの、0-100km/h加速3.2秒を叶えている。

魅力的な急速充電器:スーパーチャージャー

とはいえ、モデル3のシャシーは、惹き込まれるような運転体験を生み出すほど磨き込まれてはいない。乗り心地は硬めで、ステアリングはクイックといえず、フィードバックも希薄。英国のティーヴォ社などを頼れば、チューニングも可能だが。

市街地や郊外の道を飛ばす程度までは、マナーは良好。ブレーキペダルを踏まずに速度管理できる、ワンペダルドライブも可能だ。

テスラ・モデル3(2017年〜/フェイスリフト前/英国仕様)
テスラ・モデル3(2017年〜/フェイスリフト前/英国仕様)

2020年にアップデートが入り、航続距離は僅かに伸延。2021年にスタイリングが更新され、エネルギー効率の良いヒートポンプ式エアコンが標準に。パフォーマンス仕様には、82kWhの大型バッテリーが用意された。2024年にもアップデートを受けている。

欧米でテスラを所有するうえで魅力となるのが、スーパーチャージャー・ネットワーク。独自の急速充電サービスで、グレートブリテン島では既に1000台以上が稼働している。最新機種では250kWまで対応し、約30分で残量10%から80%まで回復できる。

使い方も簡単。モデル3へケーブルを繋ぎ、スマートフォンのアプリかタッチモニターで充電を始めるだけだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    サム・フィリップス

    Sam Phillips

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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