【詳細データテスト】マツダCX-30 十分以上のパフォーマンス 人馬一体感も健在 乗り心地も良好

公開 : 2025.02.22 20:25

意匠と技術 ★★★★★★★★☆☆

2019年に登場したCX-30は、マツダが提案する理想的なサイズのクロスオーバー・ハッチバックだ。現行マツダ3と並行して開発されて同じ年に登場し、全長は4.4mほど。このクラスの基準に照らすと、全高は低めだ。

そのため、ライバルひしめく欧州CセグメントSUV市場にあって、今どきのSUVと一括りにしにくいところがある。ヴィジュアル的な軽快さに、われわれが予想した以上のスペースとバーサタイル性がうまく組み合わされている。

ホイールサイズは18インチが最大だが、今回の仕様以外のデザインとペイントも用意される。エントリーモデルは、65タイヤを履く16インチだ。
ホイールサイズは18インチが最大だが、今回の仕様以外のデザインとペイントも用意される。エントリーモデルは、65タイヤを履く16インチだ。    MAZDA

プラットフォームはフルにスティール素材のスカイアクティブ・スモールで、サスペンションはこのクラスでは標準的な、フロントが独立式でリアがトーションビームという組み合わせ。フロント横置きの4気筒は、6速のMTもしくはATを介して前輪を駆動する。

4WDは電子制御式パートタイムシステムのi−AWDで、2.0Lの上位機種に設定される。

興味深いのは下位機種のエンジンだ。これまでエントリーグレードは123psの2.0L e−スカイアクティブGだったが、2.5L自然吸気に変更。最高出力は140ps/5000rpm、最大トルクはおよそ10%増しの24.3kg-m/で、発生回転数は700rpm下がった。

マツダによれば、シリンダーの拡大で平均的な燃焼温度が下がり、燃焼コントロールの効率が上がったという。よりパワフルな2.0L e-スカイアクティブXのSCCI燃焼コントロール技術は採用されないが、24Vマイルドハイブリッドやアクティブ気筒休止を備え、リーンバーンでの巡航時には実質的に1.3Lの2気筒となる。

記事に関わった人々

  • 撮影

    ジャック・ハリソン

    JACK HARRISON

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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