【詳細データテスト】マツダCX-30 十分以上のパフォーマンス 人馬一体感も健在 乗り心地も良好

公開 : 2025.02.22 20:25

走り ★★★★★★★★☆☆

英国で、大きめの排気量の4気筒を積む量販ファミリーカーが一般的だったのはかなり昔の話。それらは概してうるさく、粗いクルマだったが、今回のCX−30はそうではない。

24Vマイルドハイブリッドの効果は間違いなくあり、普通に走らせていれば、2.5Lのパワートレインはすばらしくスムースで静かだ。元気に走っても暴れるような感じはなく、思い切りスロットルを開けてもラフさはほんのわずかで、高回転でも予想するほどノイズは大きくならない。非常にマナーのいい走りを見せる。

4気筒の粗さは感じさせず、自然吸気のわりに高回転が使えないもののまずまず力強い。バッテリー残量を表示してくれればなおよいのだが。
4気筒の粗さは感じさせず、自然吸気のわりに高回転が使えないもののまずまず力強い。バッテリー残量を表示してくれればなおよいのだが。    JACK HARRISON

実用トルクが増した上に、マイルドハイブリッドを備えるおかげで、エンジンはどこまでもクリーンにクルマを走らせる。精力的な走りも、回転数に依存するものではない。活発というほどではないにせよ、中回転域でかなり力強い感じがするし、5000rpmあたりまでよく回り続ける。ただし、それ以上では勢いが落ちてくるので、回転を上げずに変速することになるのが、自然吸気のガソリンエンジンとしては奇妙な感じだ。

0−100km/hの公称値は9.7秒。だが、湿った路面で、ハイブリッドのバッテリーが尽きた状態で計測したもっとも遅いタイムでも1秒、最速タイムは2秒近く、マツダのデータより速かった。

24Vマイルドハイブリッドのアシストが最善のペースをもたらすのは短時間のみで、すぐに力尽きる。その上、充電量や、ブーストがどれくらい使えるのかメーター表示されないのは、ちょっと歯がゆいところだ。

記事に関わった人々

  • 撮影

    ジャック・ハリソン

    JACK HARRISON

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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