ミニ 次世代モデルでまさかの「後輪駆動」へ? プラットフォーム切り替えで前輪駆動は終了か
公開 : 2025.02.25 06:45
ミニの次世代EVモデルは、BMWグループが開発したノイエ・クラッセ・プラットフォームへの切り替えに伴い、後輪駆動または四輪駆動方式を採用する可能性がある。経営陣も明確な否定はしていない。
ブランドに大変化? 経営幹部も明言避ける
次世代のミニEVは、親会社BMWグループの新しいプラットフォームを採用することで、同ブランドが従来採用してきた前輪駆動方式から後輪駆動方式に切り替わる可能性がある。
BMWが新開発した800VのGen6 eDrive(第6世代の電気駆動システム)は、現行世代のEVに搭載されている技術と比較して「飛躍的な進歩」を遂げているとされる。航続距離と充電速度の向上、および製造コストの削減が見込まれる。

9月に発表される新型BMW iX3を筆頭として、BMW、ロールス・ロイス、ミニの各ブランドの次世代EVモデルに、このGen6技術が導入される予定である。
現行のクーパーE(EVモデル)とエースマンは前輪駆動だが、中国の長城汽車との提携で開発されたEV専用プラットフォームを採用している。次世代モデルの導入時期は不明だが、BMWは将来的にノイエ・クラッセ・プラットフォームに切り替える予定だ。
これは、1960年代のオリジナルの精神を受け継ぎ、常に前輪駆動方式に重点を置いてきたミニにとって、大きな変化をもたらす可能性がある。新しいプラットフォームの構成上、シングルモーター車はリアアクスルにパワートレインを搭載するしかない。BMWグループで使用可能なトランスミッション統合型の巻線界磁同期モーター(EESM)は、リアにのみ搭載可能だからだ。
BMWグループのエンジニアは、新プラットフォーム発表時にAUTOCARの取材に対し、フロントアクスル用のEESMを開発する計画は現時点では存在せず、フロントにはトランスミッションを持たない新しい小型非同期モーター(ASM)のみを搭載すると語った。
BMWモデルは長い間、後輪駆動に重点を置いて開発されてきた。その理由の1つは、後輪駆動のセットアップが「ダイナミクスに優れている」ためである。そのため、ノイエ・クラッセ・プラットフォームは、1~4基のモーター構成による後輪駆動と四輪駆動のみに対応している。
これが将来、前輪駆動のミニEVの終了につながるのかという質問に対して、購買・供給担当取締役のヨアヒム・ポスト氏は直接的な回答は避け、「将来どうなるかはこれから見てみよう」と述べるにとどめた。
ポスト氏は、将来のモデルにも「ミニらしさがある」と付け加えた。また、「パッケージとして最良、最適なものは何か?」という質問に対して、「我々は、純粋なドライビングの喜びという実現可能な目標を達成したいと考えている」と答えた。
新型のクーパー、エースマン、カントリーマンといったミニのラインナップが過去1年半ですべて一新されたことを考えると、何らかの変化が及ぶのはまだ先のことだろう。
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