日本にもやってくる キアPV5、航続距離は最大400km 近未来的な電動商用車
公開 : 2025.02.28 19:25
キアは新型の電動商用車「PV5」を公開した。欧州では既存のディーゼル車よりも低価格で発売される。最高出力163psのフロントモーターと3種類のバッテリーを搭載し、日本でも2026年より販売開始予定だ。
最高出力163psのフロントモーター搭載
キア(起亜)は2月27日、新型の電動商用車「PV5」を発表した。欧州価格は約3万ユーロ(約465万円)で、ディーゼル車のフォード・トランジット・カスタムよりも安価な設定となる。
プラットフォーム・ビヨンド・ビークルズ(PBV)と呼ばれるキアの新モデルシリーズの第一弾で、今年後半に韓国と欧州で発売予定だ。日本では双日が販売代理店となって2026年春頃より販売される。

PV5は、キアのEV3ハッチバックの400V E-GMPプラットフォームを商用車向けに改良したものをベースとし、フラットな後部荷室と積載量の向上を目指した。
最高出力163psの電気モーターをフロントに1基搭載しており、バッテリーは3種類から選択できる。最も容量の大きい71.2kWhのパックでは、最大400kmの航続距離を実現できるとされているが、中間サイズの51.5kWhと43.3kWhのパックについてはまだ数値が公表されていない。
10~80%の充電にかかる時間は、バッテリーの種類に関わらず約30分。
貨物向けのカーゴ、貨物・乗用兼用のクルーキャブ、乗用向けのパッセンジャー、車椅子対応(WAV)の各種ボディが発表されているが、今後さまざまなバリエーションが追加される予定だ。また、オフロード仕様の車高の高いバージョンも計画中で、キアはキャンピングカーのような特注モデルを想定してウェストファリア(Westfalia)社などのビルダーと提携している。
車内は、すべてのモデルで前部座席が2人掛けとなっているが、クルーキャブ、パッセンジャー、WAVでは後部に3人掛けの座席が追加される。
7.0インチのインストゥルメント・ディスプレイと12.9インチのインフォテインメント・ディスプレイを採用し、グーグルの車載OS「アンドロイド・オートモーティブ(Android Automotive)」が搭載される。これにより、アプリストアからビジネスに特化したアプリケーションをインストールすることができる。
最大積載量は未公表だが、フルサイズのカーゴには標準的なユーロパレットを余裕を持って収容できる。
荷室には、床と天井に新しいレールシステムが採用され、キャビネットや座席などのアイテムを簡単に取り外しできるようになっている。
こうしたアクセサリーは、車両管理システムなどの業務用ソフトウェアも含め、PBVのサービスとして提供される予定である。
英国では、4月29日にPV5の一般公開が行われ、10月頃に納車開始予定である。
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